議会の質問において、市はIR誘致は検討していないと繰り返し答えていますが、 一部の市民と経済人から IR誘致の動きがあるため、4月6日に市長にIR誘致をしないと社会に明確に表明することを求めしました。
IRの主たる事業はカジノであり、カジノは賭博です。日本はパチンコを始め競馬、競輪、競艇、更に宝くじやサッカーくじのtotoなど、年間30兆円規模の世界一のギャンブル大国であり、ギャンブル依存症の方が多く存在しています。既に市民からはIR誘致はしないよう求める多数の声が寄せられており、また、3月3日の我が会派の代表質問において市長は明確に「福岡市では検討していない」と答弁しています。
ところが、先日30日に、テレビ西日本で「米国企業 海の中道海浜公園への「IR事業進出」構想を発表 2028年度の開業実現目指す」という報道があり、別の報道では「Bally’s Corporation (バリーズコーポレーション、所在地;米国ロードアイランド州、ニューヨーク証券取引所上場)は、福岡市を候補地として、日本におけるIR(統合型リゾート)事業への進出を表明するため、30日午後1時30分よりホテルオークラ福岡(福岡市博多区)で記者会見を行った。」「Bally’sが表明する「IR福岡プロジェクト」は、管轄行政が立候補していない中、民間組織先行で、ほぼ全ての準備作業と基本的計画を行うという、全国で初めてのケース。」と報道されました。
これは何を意味するのでしょうか。市としても検討していない、市民としてもカジノに反対する声があるにもかかわらず、米国の企業が一方的に福岡市及び市民を無視してIRを誘致するというのです。そもそも賭博による街づくりは人の不幸の上に築く街づくりであり、市長が掲げる「ぬくもりと彩り」の街、WELL―beingとは懸け離れたものです。しかもギャンブルで吸い上げたお金の多くはアメリカに持ち去られます。市民がこのような街を望んでいるとは考えられません。一部の財界人や一部の市民の独善的非民主的な誘致活動にアメリカ企業が手を挙げたと言うことのようですが、このようなことは許されません。
アメリカの企業が独善的にIR誘致を表明するようなことを許さないためには、市長が明確にIRを誘致しないことを表明する必要があります。市長が改めてIR誘致しないことを明確に表明することを求めます。