再生砕石のアスベスト含有分析の結果について

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再生砕石のアスベスト含有分析の結果について

市民の方からの情報提供があり、私は6月議会の中で「再生砕石(リサイクルされた建築資材を使った砕石(砂利))に混入しているアスベスト対策」について一般質問を行いました。

この質問は2010年にさいたま市で再生砕石から本来含まれるはずのないアスベストを含むスレート建材片が発見されたのを受けて、国交省、環境省、厚労省の3省は業界団体宛てに再生砕石にアスベストを含む建材の混入防止に関する通知を出したのですが、その後の福岡市の実態や対応状況を問うたものです。

このとき星子環境局長は「アスベストを含む建材が再生砕石に混入している事例はありませんでした」「再生砕石の処理業者に対しても、受け入れの都度、処理業者みずから確認するよう指導しております」と答弁をされました。また、福岡市としては「立ち入り検査のときに混入状況の確認は“目視”で行っている」、「飛散状況の検査はしていない」とのことでした。

しかし私自身、福岡市内の実態を調べるべく、7月に市内3か所の再生砕石を採取し、8月に民間検査機関に検査を依頼したところ、別紙のとおり、3か所のうち2か所でアスベストが含有されているという結果を得ました。今回は定性的な分析(検出限界値0.1%未満か超かの分析)だけを依頼し、定量的な検査は行いませんでしたので、実際の含有率は分かりません。また、その再生砕石がいつ搬入されたのかもはっきりしないので、国の通知よりも前なのか後なのか定かではありませんが、少なくとも現在の福岡市の対応方法ではこのアスベストが混入していたという事実を把握できていないことが明らかとなりました。現時点で即「危険」ということは言えませんが、住民の暮らしの安全を守るためにも実態の把握を急ぐよう、昨日、市環境局に対して要請いたしました。

市民の皆さまにおかれましても今後の市の対応を注視していただきたく、ここに発表させていただきます。

2015年9月9日

福岡市議会議員 荒木龍昇(緑と市民ネットワークの会)