松戸市議の方4名が福岡市こども病院人工島移転問題について調査に見えました。松戸市でも老朽化した市立病院建て替えが問題になっており、その経緯は福岡市と全くよく似たものです。松戸市の市民病院は市の中心部にありますが、市の端にある破綻した土地開発地に移転させるというものです。破綻した人工島事業の後始末のため、売れない土地を処分するためにこども病院を人工島に移転させる福岡市と全く同じです。福岡市の人工島に青果市場を移転させる話しも同じで、東京の築地の魚市場が30年以上も売れない埋立地臨界副都心に移転させる話しとも重なります。破綻した土地開発事業にこどもの命や事業者が犠牲になり、税金が無駄遣いされる話しはもういい加減にしなければなりません。
松戸市立病院は昭和42年に1号館建てられその後継ぎ足しで5号館まで建てられています。問題となっているのは1号館が老朽化し耐震性に問題があることから建て替え問題が浮上しました。本来1号館だけ立て替えればすむにもかかわらず全面建て替えが市から提起されました。更に、当初現地建て替えが検討されていましたが、突如松戸市の東端に1.1㌶の土地取得が提案され、議会で購入が議決され購入されました。この土地は都市開発事業が破綻し銀行から貸付金返済を迫られていた土地でした。まさに人工島と同じです。このことに多くの市民が怒り、「市立病院移転計画の是非を問う住民投票」を求める直接請求がなされ、3万2千人の署名を得て直接請求が成立しました。しかし、議会は住民投票を否決しました。これも福岡市とよく似ています。市民は現地建て替えの市長候補を立て、現地建て替えを主張する市長が当選しました。市長選後の市議会議員選挙では現地建て替えを主張する議員が当選しましたが多数派に至らず、移転を進める議員が多数を占める議会のために現地建て替えが進んでいません。
松戸市立病院は毎年22億円の赤字を出しています。今回調査に見えた方は、改築を機に市内の医療状況に鑑み病院機能を見直し、事業規模を縮小することを提案しています。しかし、市及び病院関係者は機能拡充を主張しています。機能を充実しなければいい医者が集まらないと主張していますが、人口減少が始まり、人口構成も高齢化が進む状況を考えると、過大な計画はやめるべきとしています。福岡市も市内の医療バランスを検討しこども病院の機能を精査すべきです。厳しい財政状況と将来の人口減少を考えれば、過大な事業計画は見直すことは当然です。福岡市に於いても市内の医療機関を有機的に結びつけることで、適切な場所と効率的なこども病院の事業規模を検討すべきです。
いずれにしても、松戸市の病院移転家各及び福岡市のこども病院人工島移転計画を見ると、市民の意思を無視する議会が見えてきます。近視眼的な視点しか持たない市職員、議会、そこには市民が見えていない、利用者が見えていない姿が見えます。議会を市民手に取り戻しましょう。