第1回見直し委員会
高島市長はこども病院人工島移転については事業凍結・白紙で見直しを公約しました。現在事業は凍結され、見直しのための第1回「こども病院移転計画調査委員会」が1月30日(日)午後1時から開催されました。今夏員の委員会運営はこれまで福岡市では行われたことがない開かれた委員会運営となっています。11名の委員の内患者家族の代表1名、公募市民から抽選で2名を選出、委員会開催時間は日曜日の午後1時からとなっており市民が傍聴しやすい時間帯で、誰も自由に傍聴が出来、取材や撮影も自由となっています。委員長は北川早稲田大学教授となっており、開かれた委員会として評価できると感じています。これが福岡市が変わる一歩になることを期待するものです。市長の挨拶でも、市長自身が移転プロセスに疑問を感じていると表明、市民が納得できる検証を求めていることを表明しました。市長の思いを評価できると感じています。
北川委員長から委員会に委嘱されているものは①移転決定のプロセスについて、②現地建て替え費用の1.5倍の水増しについての検証であることが述べられました。まず市幹部から、①市民病院とこども病院の統合移転についての検証検討の流れ、②検証結果(財政問題と医療環境の変化)、③こども病院単独移転の検討・結果、④プロセスが不明瞭と指摘されている現地建て替え費用について、これまで通りの内容で説明されました。阿部局長から補足として「現地建て替え費用を1.5倍にした経緯について記録にのかさなかったことは事務的に不十分であったことをお詫びする」と発言しましたが、まさに追及をかわすためにとりつくろいでしかないことは明らかです。全く市民を騙す体質は変わっていません。
その後各委員の意見が出されました。基本的には建て替えの必要性は一致するものですが、プロセスの不透明さを指摘する声が相次ぎました。患者家族代表の方からは利用者の立場での検討がなされていないと指摘、不信感が多々あることが述べられ、市民がおこなった調査について扱いを求めました。市民がつくった資料については、委員会は検証資料として扱うことが了承しました。市内開業医の方からは緊急時に人工島では間に合わないことが指摘され、市民委員からは「人工島移転ありき」を感じていると指摘。他の専門委員会から、こども病院が持つ機能と将来の課題によって規模や場所が決まるので、その求める機能の経緯を検証する必要があると述べられました。九大医学部の方から九大病院への移転について提起していたにもかかわらず検討からはずされてきたのは検討の在り方として問題と指摘、また周産期を扱うのであれば、母体である母親の病気に対応できる内科や脳外科などが併設されていなければならず、単に通常分娩を扱う産科の併設では機能しないと指摘がありました。市民委員から病院経営についても検討が必要と発言がありましたが、時間の関係で学習会は持つものの、本題の検討課題としてはずすこととしました。
今後の運営については、市長が6ヶ月内に結論を出すとしているため3月まで答申を出すとし、次回2月20日、3回は3月6日、4回は3月20日、5回は3月27日となっています。