福岡市はこども病院を人工島に移転させるために、こども病院の現地立替費用についてコンサルタント会社が85億5千万円と報告したものを、安すぎるとして5割り増しの128億円として検証検討結果報告書に記載し、市民に説明してきました。5割り増しの理由はゼネコン3社にヒアリングした結果としていますが、ゼネコンの会社名は明らかにしていない上に、ヒアリングしたメモ・パソコンの記録は破棄したとしています。阿部保健福祉局長及び吉田市長はたいしたものでないから破棄したといっています。しかし、こども病院の現地建て替え費用は人工島での建設費87億円に比べて高いとして、人工島移転の判断の大きな根拠の一つとしていることから、たいしたことはないというのはおかしなことです。
吉田市長は昨年の「住民投票条例制定」の臨時議会で「市民には十分説明してきたので住民投票は必要ない」と住民投票を否定しました。ウソの検証・検討結果をもって市民に説明してきたことを吉田市長はその行為を恥じないのでしょうか。また、民主党栃木議員は住民投票に反対する討論で「議会の議論を軽視する」といっていますが、議会は一体何を検討してきたのでしょうか。キチンと検討しなかった(できなかった)議会の能力が問われ、その責任も重いと言えます。
ケヤキ庭石事件でも博多港開発の小塩常務(福岡市出向職員)が家宅捜査前に大量に文書破棄を行ったことが百条委員会で問題になり、文書管理規定の見直しが行われました。市自ら不都合な文書を破棄し、書庫隠滅する体質がいまだに直っていないことが改めてみられました。これは刑法の「公用所における文書毀棄(きき)罪」にあたります。公約違反にウソの報告、更に違法行為を行う吉田市長の責任は極めて重いものがあります。いま、公文書はについて刑事告発の準備をしています。
私たちは2月2日に吉田市長に真相解明と市長の責任を求めて抗議と申し入れをしました。議会に対したも真相回目を求めて申し入れをしました。同時に、ウソの報告を基に進められた移転計画は白紙に戻すことを求めました。
以下、申し入れ文です。
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2009年2月2日
福岡市長
吉田 宏様
博多湾会議
代表 荒木龍昇
こども病院の人工島移転中止を求める会
代表 脇 義重
こども病院の現在地建替費用を5割増とした根拠公文書の破棄に抗議し、
真相究明を求め、改めて人工島移転を白紙撤回するよう申し入れます。
市長は、こども病院の人工島への移転建替えを決め、その理由として現在地での建替えではローリング費用が加算され85億円の建設費が1.5倍の128億円と高額になることを挙げ、「市政だより」などで市民に説明してきました。しかし、最近になってこの5割増しの根拠となったゼネコンからの聴取資料=取得公文書を市が破棄していたことが明るみに出ました。
市がゼネコン3社から聴取して保有するローリング費用に関する資料や聞き取りメモなどの情報は保管されるべき公文書です。その公文書を保管義務期間も経過していないと思われる短期間のうちに破棄したことは不当であり違法行為の疑いさえあり、公用文書毀棄罪に該当する刑事事件だといわざるをえません。私たちは、この行政行為を看過することはできません。
市長は昨年8月8日、私たちの質問に対して「結果的にローリング工事の経験豊富なゼネコンから費用の目安についてヒアリングを行ったものです。」と回答し、追加ローリング費用の項目を列記していました。市民への回答の根拠となる公文書が破棄されたら、市民の市政に対する信頼は土台から揺らぎます。
一体、いかなる公文書が破棄されたのか公開されるべきです。また、何故に破棄されたのか、そして、破棄はどのような法的手続きで行なわれたのかを市長は市民に説明しなければなりません。
最近、市の検証・検討チームが行ったゼネコンからの聴取に、検証を受けていた計画立案の保健福祉局職員も同行していたことが明らかになりました。検証されるべき部局が検証チームと同行したのでは、検証にはなりません。検証妨害ではないでしょうか。また、同行させた検証チームにも問題があります。
今回の公文書破棄事件は、患者とその家族の反対を無視し、移転計画が人工島事業の破綻を隠蔽し博多港開発救済策でしかないという市民の抗議の声があがるなかで起こりました。市長は検証・検討中は市民には人工島移転は決定ではないと市民意見を公募しておきながら、その陰で人工島移転計画を進め、要望の高かった現在地での建替案を建設費が1.5倍になるとの理由で退け、「建替場所は人工島しかない」と開き直ったのです。重要なことは、市長はゼネコンから取得した情報をもとに現地建替案を排除し人工島移転を決定したのですが、今回その判断根拠を市長自ら放擲したという事実にあります。これで、人工島移転の根拠はなくなったのではないでしょうか。
今回の公文書破棄事件は、現地建替え案を排除する目的で建築費用を増額したことに端を発しており、市長の裁量権を逸脱した不当・違法な行政行為であり、人工島移転強行のための策謀であった思慮せざるをえません。このままでは、市民は市長を信用することはできません。
今回の公文書破棄に抗議し、下記のことを求めます。
1.市長に公文書破棄事件の真相究明を求めます
① ゼネコン3社名とローリング費用の説明担当責任者を公開すること。
② 聴取したローリング費の各項目と項目毎の見積額を公開すること。
③ ゼネコンから聴取した福岡市職員の全員氏名と部署を公開すること。
④ 該当公文書の破棄を指示・命令した管理職名を公開すること。
⑤ 市長は公文書破棄を指示・命令したか。
⑥ ②以外にゼネコン3社から得た書類と聴取メモなど一切の情報を公開し、今回破棄した公文書を区分公開すること。
⑦ 今回破棄の法的根拠を公開すること。
2.市長は今回の公文書破棄にどのように釈明し、引責するのか明示すること。
3.こども病院の人工島移転について予算を執行せず計画を白紙撤回すること。
以上について、対処方を2月9日までに、郵送とe-mailにて回答されるようお願いします。
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2009年2月2日
福岡市議会議長
川口 浩様
博多湾会議
代表 荒木龍昇
こども病院の人工島移転中止を求める会
代表 脇 義重
市長の公文書の破棄に抗議してください
百条委員会を設置して真相を究明してください
こども病院の人工島移転予算執行をとめてください
市長は、こども病院の人工島への移転建替えを決め、その理由として現在地での建替えではローリング費用が加算され85億円の建設費が1.5倍の128億円と高額になることを挙げ、「市政だより」などで市民に説明してきました。しかし、最近になってこの5割増しの根拠となったゼネコンからの聴取資料=取得公文書を市が破棄していたことが明るみに出ました。
市がゼネコン3社から聴取して保有するローリング費用に関する資料や聞き取りメモなどの情報は保管されるべき公文書です。その公文書を保管義務期間も経過していないと思われる短期間のうちに破棄したことは不当であり違法行為の疑いさえあり、公用文書毀棄罪に該当する刑事事件だといわざるをえません。私たちは、この行政行為を看過することはできません。重要なことは、市長はゼネコンから取得した情報をもとに現地建替案を排除し人工島移転を決定したのですが、今回その判断根拠を市長自ら放擲したという事実にあります。これで、人工島移転の根拠はなくなったのではないでしょうか。
市民の市政へり信頼は揺らいでいます。私たちは、市政への信頼を回復するために。市議会が次ぎのことに取り組まれることを求めます。
1.市長の当該公文書破棄に抗議してください。
2.市議会に地方自治法にいう百条委員会を設置して真相究明を図ってください。
3.こども病院の人工島建設用地取得予算の執行をとめてください。