6月議会議案質疑から

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財政健全化のゆくえ:窓口業務の外注化(6月議会から)
 景気が良くなったとは言われていますが、地方財政は厳しい状況は続きます。吉田市長は来年には「リニューアルプラン」を策定し、財政健全化の方向を示すとしています。その方向について6月議会議案質疑の中で垣間見ることができました。議案質疑は個人情報保護条例の改正というものでしたが、窓口業務に人材派遣会社を使うことに関してでした。税務の窓業務に人材派遣会社を使うことに伴い、派遣社員に対する個人情報秘守義務を新に付け加えるというものです。質問は派遣社員の採用について、他自治体で起こっていることを見て個人情報保護ができるのか、また、派遣職員は単純労働しかできず判断を要することは職員がしなければいけないため、職員の負担増と市民への対応に混乱のが生じるのではないか、人材派遣会社の低賃金構造など雇用形態として問題があるのではないかというものでした。
 市は条例を改正することで職員と同様の責任を持たせることで個人情報漏洩は防げる、財政健全化のために今後も人材派遣会社を活用するとしており、また職場の混乱や市民サービスの低下は起こらない、雇用については人材派遣会社と社員の契約関係であり市の責任はないとしています。これまでも、経費削減のために市の施設の管理を指定管理者制度により民間に委託する、公立保育園の民営化などが行われてきました。更に市の窓口業務についても民間委託を進めることが6月議会の質疑の中で改めて明らかとなっています。
 財政健全化を行うためにはどこかで経費を削減しなければいけません。しかし、どのような基準で、どのような優先順位で進めるのか、市民が納得できる説明が必要です。また、非正規雇用が増え雇用関係が不安定になっている現状で、市が採用する場合の人材派遣会社の社員の雇用条件や、市と契約する指定管理者が雇用する社員の雇用条件について入札条件を課すなど、市の雇用政策として社会的な責任が持てる仕組みが必要ではないのかと考えています。吉田市長が作ろうとしている財政健全化政策「リニューアルプラン」についてどこに政策の重点を置くのか、市民が政策をキチンと見ていく必要があります。人工島事業見直しはその第一歩です。