都市問題等調査特別委員会

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2005年8月11日(木)
議題:1、福岡空港に関する調査
     福岡空港の総合的な調査に係るパブリックインボルブメントステップ1の実施     について
   2、広域行政に関する調査
     第4次福岡市都市圏広域行政計画の後期改定について

1、福岡空港に関する調査
 福岡空港の総合的な調査に係るパブリックインボルブメントステップ1の実施について説明を行い、PIレポートステップ1の内容について説明を行った。
 PIレポートステップ1は福岡空港の現状と課題の調査となっている。内容は利用者の視点からの満足度が高いこと、アジアに近いことから経済・観光・学術・交流に大きな役割があるとしていること、国内の飛行場おいて利用者数では4番目、発着回数では3番目としている。。その一方空港の発着回数は限界に近づいており、新たな航路の開設が出来ないとしている。平行誘導路の拡張などの空港の有効利用をしても、現在可能な容量14.5万回が14.9万回になる程度としている。
 説明ご質疑に入った。まず、市のPIの説明において、福岡市は雁ノ巣空港について騒音問題など関連する諸問題について課題の調査を独自に進めるとしている述べたことについて質問した。PIが進められているときにどうして独自の調査をするのかという私の問いに、PIにおいて将来新空港も有力な案としてあり、福岡市として意見を述べる必要があるので調査をすると答えた。しかし、既に新宮沖案を決定した時点では、平成9年に奈多案として雁ノ巣に空港を作ることについても調査し報告書が出されている。既に検討されており、新空港案が出た時点から調査すれば充分であるとともに、税金の無駄遣いである。これについては、空港が移転すると福岡市の都市構造に重大な影響がある、以前の調査は熟度が足らず課題の調査が必要であり、時間もかかるので調査にはいると答えた。予備的な調査を平成17年から、平成18年から本格的に調査に入るとしている。そもそも、新宮沖に決めるまでには平成4年から平成14年までに約12億円の調査費が使われ、そのうち福岡市は5億5千万円(事務局員の人件費含まず)を負担している。税金の無駄遣いであり、PIをねじ曲げるものである。
 そこで、そこまでいうなら本当に新空港が必要な状況なのか、直近5年間の利用者数とは着回数を尋ねた。
平成    12年   13年   14年   15年   16年
利用者数(万人) 1970  1950  1950  1880  1850  
発着回数(万回) 13.99 14.3  13.97 13.6  13.6
以上のように、利用者数は平成12年をピークに、発着回数は平成13年をピークに減り始めている。JALがハワイ、ソウル、香港の3路線を廃止するとしており、今後も航空需要が伸び続けるという根拠はどこにもない。この点については、ステップ2で需要予測でキチンと調査すると答えた。
 また、どうして雁ノ巣案なのかという私の問いに、新空港建設の重要な要素はいまの福岡空港と同様にアクセスがよいこと、また陸地を使うことで事業費を安くできることと答えた。しかし、雁ノ巣に空港が出来れば、奈多、新宮、香椎等には騒音問題は同じように起こる。また、航空機は離発着時に人工島の真上を通過することになり、人工島に新病院を移転させる計画があり病院は騒音被害を被る。101mのガントリークレーンも障害になり、100mのランドマークタワーも建設できないなど矛盾だらけである。福岡市は、PIでは国は福岡市の立場を考えてもらえないと思われるので、福岡市として意見が述べられるようにステップ2に間に合うように課題を調査すると答えている。都市整備局理事は、あくまでも国・県・市でPIを進めていくが福岡市として意見を持つことは当然とし、市長の発言は市長が日頃考えていることを記者に聞かれたて答えただけであるが、時期が適切でなかったと答えている。市長の資質の問題ではあるが、同時に新空港案は解決策の一つでしかないにもかかわらず重要な選択手として調査するという福岡市は、新空港ありきという考えをであることもはっきりとした。
 この質疑の最後に、空港問題については交通政策・地域政策としても議論が必要であり、新空港ありきの考えは捨てること、雁ノ巣空港案の調査をやめることを求めた。     
 
2、広域行政に関する調査、第4次福岡市都市圏広域行政計画の後期改定について
 福岡広域都市圏は9市10町で構成され、それぞれ自治体のマスタープランを基に基本構想が作られている。今回平成13年から22年の10年間の基本構想を基に前半5年間の前期基本計画が終了し、後半5年間の後期基本構想について検討が始まることに伴う説明がなされた。これまで水問題や図書館の相互利用など進めてきた。9月に後期基本計画についてのパブリックコメントが実施されるということであり、これまでの成果と今後の課題について市民にわかりやすく示すよう意見を述べた。