22日(火)
都市問題等調査特別委員会
10:00~12:00
今回の議案は「行政経営改革プラン」の中の外郭団体の改革スケジュールと福岡空港調査会の15年度調査の報告でした。
1)外郭団体の改革について
今回は改革案の全体的な説明で、個別の議論はしませんでした。個別の第三セクターの検討をどうするのか今後の課題ですが、改革案の問題点として以下の質問をしました。
まず、今回の外郭団体の改革は、昨年の青山中央監査法人の評価がどのように生かされているのか、これまで行われてきた包括外部監査がどのように生かされているのか質問をしました。特に包括外部監査では、福岡市の事業を受託する第三セクターはさらに別の業者に再委託するケースが多いこと、また受託について特命随意契約が多く、透明性、競争性が働いていないことなどが指摘されています。このことは見直しの第1の視点に挙げられている「必要性」に大きく関わることです。委託した第三セクターが再委託をするなら直接市が再委託先に委託すればよいからです。市幹部の天下り先を作っているとしか考えられないのです。
次に、博多港開発の問題です。いま福岡市が博多港開発から人工島埋立事業の免許を買い取ることをすすめています。博多港開発が人工島事業から撤退すれば、博多港開発の事業は8割以上なくなります。外郭団体として存続する理由がなくなります。この見直しがすすめられた5月の時点では、既に埋立免許の買い取りが明らかとなっており、博多港開発は解散等の検討がなされるべきにもかかわらず、従来通りの経営努力が必要としていることはおかしいのではないかと質問しました。総務企画局長は、最終的に決まった時点で検討すると答えています。直轄化は事業の内容を根本的に変えるものであり、本来人工島事業を抜本的に見直しが必要です。直轄化をすすめている現在、人工島事業の見直しと博多港開発の見直しを同時にすすめべきと意見を述べました。
地下街開発株式会社についても経営努力すべきものと分類されています。しかし、事業の中心である営業を民間に委託することになり、地下街株式会社が第三セクターとして存続する必要があるのか質問しました。市の回答は、地下街の通路や広場の公共空間の維持に必要と答えていますが、全く理由にはなりません。公共空間の維持に市が関与する必要があるということと、収益事業を福岡市がするということは別次元です。本当に改革をする意思があるのか、疑われるものです。
最後にサンセルコビル会社について質問しました。サンセルコビル管理会社は経営改善すべきグループにあげられいますが、解散すべき対象ではないかと質問しました。再開発ビルの入居か状況が当初から悪く、福岡市は地域振興という名目でサンセルコビル管理株式会社に毎年500万円の補助金を出し続けてきました。しかし経営状態は悪く、共益費や管理費等の未納が増えており焦げ付きが今後も生まれてきます。ビル管理会社をどうして第三セクターにしなければいけないのか、民営化すべきではないかと質問しました。経過があるので今後検討と答えています。
そのほか他の議員から、全て民営化ということは問題があるのではないかと質問が出されました。具体的には(社福)社会福祉財団について指定管理者制度を使って民営化を進めることが記載されています。しかし、この外郭団体は障害者福祉をすすめるにはなくてはない組織です。福岡市としてしっかり取り組むことが求められているにもかかわらず、経費削減のために民営化をするということは許されないことです。
今回の外郭団体の「改革」は、福岡市の財政悪化の中で統合と民営化を進めることが基調となっています。ところが、本来行政として責任を持つべきことと民間としてやるべきことの仕分けをせずに、博多港開発や地下街開発株式会社のような開発部門には手をつけず、(社福)社会福祉財団や保育園の民営化をすすめというものです。これで本当に市民に目を向けた改革になるんでしょうか。とても市民に目を向けているとは考えられません。
2)福岡空港調査会の平成15年度の活動報告は、報告のみで終わりました。