博多港開発取締役会議事録を要求

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山崎市長は博多港開発(株)取締役会議事録を開示せよ!

 予算議会に向けて準備のために、議会事務局調査法制課を通じて博多港開発(株)取締役会の議事録を求めました。ところが、港湾局は「博多港開発株式会社の情報公開に関する協定書」の対象外であることを理由に、議事録提出を拒否しました。報道によれば、港湾局総務課は「取締役会で審議することは経営的なことで、機密事項」といっています。「経営に関すること」だからこそ公開されなければならないのです。
 博多港開発は福岡市が51%出資しており、かつ市民の税金が際限なくつぎ込まれています。2年前、新生銀行、鹿児島銀行、あおぞら銀行が博多港開発への融資をやめました。福岡銀行を始め11銀行は、福岡市に計画変更を求め、福岡市は全面的に博多港開発に税金をつぎ込む計画に変更しました。銀行は、これまで土地が売れたときに融資を返済すればよかった契約を、土地が売れなくても期日が来れば返済しなければならない約定返済に契約を変えています。言い換えれば、予定に価格で予定の時期に売れなければ、博多港開発はたちまち資金繰りに行き詰まります。そこで銀行は博多港開発が資金繰りに行き詰まったときには、福岡市が融資するように200億円の融資枠を創らせています。
 そして、昨年五月、博多港開発は予定の価格で土地処分が出来なかったために、52億円の資金不足に陥り、福岡市に45億円の緊急融資を求め、福岡市は200億円の融資枠から45億円の緊急融資をしました。この融資の返済は、福岡市が新たに人工島内に市道を認定し、道路用地買収の資金で返済されます。さらに、今年1月23日に博多港開発が第2工区の埋立を継続するための免許申請に出した事業計画の資料では、第1工区の住宅地の価格をさらに引き下げて売る計画をつくっています。昨年の「照葉プロジェクト」の失敗により、開発業者は予定価格をさらに4~5万円も引き下げた価格で購入するともいわれています。このような状況をふまえ、福岡市は今年も博多港開発へ40億円の緊急融資を行う計画を進めています。この融資も、福岡市が道路用地として購入した資金によって返済されます。
 また、博多港開発は昨年の決算は経常利益で9億円の黒字となっています。ところが、博多港開発の売り上げの約85%は、福岡市による人工島の土地買い上げによるものです。残りの15%の内ほとんどは福岡市の受託事業によるもので、まさに税金によって支えられているのです。この博多港開発の経営問題が今市民にとって重大な問題なのです。これだけ税金が使われているのに、博多港開発の取締役会議事録を市民に開示しないのか、議会に開示しないのか、どう考えても説明が付くはずはありません。
 市長は今年の年頭の挨拶でも、「市民自治の市政を目指す」といっています。市民に対する説明責任を果たさなくてどうして市民自治が作れるのでしょうか。三位一体の改革を進めるとしていますが、どんな中身なんでしょうか。ケヤキ・庭石事件は博多港開発の不透明な運営の中で起こりました。市民の目が行き届かない、議会の目が行き届かない中で事件は起こっています。市長は一体なにを反省したのでしょうか。しかも、市長は同時に博多港開発の社長でもあります。自ら襟を正すことが出来なくて、どのようにして
不正不祥事が相次ぐ福岡市を変えることが出来るのでしょうか。
 私は市長に回答を求めました。しかし、市長は私に会おうとしません。どうしてでしょうか。責任あるものなら、キチンと自らの言葉でことあえるべきです。私は最後まで、市長の自らの言葉で答えるよう求めたいきます。市民の皆さんも、是非市長に説明責任を果たすようもとめてください。