11月3日は72年前1946年11月3日に日本国憲法が公布された日です。日本国憲法公布を記念するとともに、憲法改悪の動きに反対して平和な社会を築く思いを全国に発信するために憲法フェスタが開催されました。私も憲法フェスタに参加し連帯の挨拶をしました。
憲法9条によって戦後71年間海外での戦闘行為はなされませんでした。しかし今この平和憲法が安倍政権によって改悪されようとしています。2014年7月1日に集団的自衛権行使が可能と閣議決定することで憲法改正することなく憲法を事実上変えました。更に翌2015年4月には日米新ガイドラインを締結し、自衛隊と米軍の一体化をすすめ、集団的自衛権行使を前提とした海外展開が示されました。同年9月19日には安保関連法=戦争法を強行採決し、事実上の海外派兵が出来るようにしています。憲法9条に自衛隊を明記することで、名実ともに戦争が出来る国とし、海外の紛争に米軍の先兵として積極的に介入することを目論んでいます。戦争は命を奪い、社会や自然環境を破壊し、悲しみと憎しみを残し、不幸を生み出すだけです。戦争する国にさせないことは未来のこどもたちへの私たち世代の責任です。
先日の沖縄県知事選挙では辺野古新基地建設反対を主張する玉城デニー氏が当選し、再び沖縄県民の民意が示されました。しかし、安倍政権はこの民意を無視し埋め立て工事を再開しています。しかも、本来国と地方自治体の紛争は国地方係争処理委員会で処理すべきものを、行政不服審査法を使うという違法行為で埋立を強行。安倍政権は憲法を無視し、地方自治を無視し、法律を無視する「無法国家・ならず者国家」と言えます。
安倍政権は米軍の戦略に基づき、宮古島や石垣島、奄美などに中国海軍を標的とする自衛隊の対艦ミサイル基地を建設など南西諸島の自衛隊基地建設、強化を進めています。さらに沖縄の基地負担軽減とうそぶき、自衛隊基地の強化を進めています。宮崎県・新田原基地や大分県・築城基地に米軍の弾薬庫、燃料タンク、駐機場の整備と滑走路を拡張し、米軍のF35戦闘機やオスプレイが常時使えるようにしました。日米地位協定の下で日本はまさに占領下と同じく、アメリカ軍が自由に日本の空や海や基地を使えます。この様な地位協定は同じ敗戦国であるドイツやイタリア、また韓国にはありません。日本は米国の本土防衛の最先端基地であると当時に、米軍の世界戦略の出撃基地・兵站基地となっているのです。安倍政権は積極的に米国の支配下に参入することで、「大日本帝国」復活という妄想を実現しようとしています。その最後のハードルが憲法9条なのです。まさに安倍政権は「売国奴」と言えます。
戦争する国になるということは自衛隊を戦場に送り人殺しをさせるということです。そしてこれまでの「平和主義の日本」という国際的信頼を失い、日本国民がテロの対象になりかねないことを意味します。それが、経済界・防衛産業界が臨んでいることです。兵器は実戦経験が無ければ売れません。安倍政権は武器輸出3原則を防衛装備輸出原則に変え、武器輸出・武器の共同開発が出来るにしました。更に安倍首相自ら海外で武器販売のセールをしてきました。しかし、オーストラリアでは潜水艦の販売に失敗し、海外では日本の武器は売れていません。戦争する国になることで、実戦を積み、人殺しの実績で武器が売れるようになるのです。世界は平和を願っています。昨年7月に国連で122ヶ国の賛成で核兵器禁止条約が成立しました。しかし、被爆国である日本はこの条約に反対しました。安倍政権の姿勢が見えます。
「コスタリカの奇跡」という映画を見ました。コスタリカは1948年に常備軍を廃止する決断をしました。軍隊を持たないことで福祉や教育に税金を使うことが出来、国民の生活が向上しました。その後、アメリカの圧力や隣国のグァテマラの侵略などで軍隊を復活させようとする危機が何度か訪れましたが、国際法信じた外交とを国民の軍隊を持たないという強い意思で乗り越えてきました。コスタリカは小国だから実現できたという人がいるかもしれませんが、憲法9条を持つ日本は、国際法を信じて平和外交することで軍隊をなくすことは可能です。平和こそが私たちが安心して幸せに生きる条件です。戦争する国にさせないために、憲法改悪を阻止しましょう。ならず者・無法者の安倍政権から日本を取り戻しましょう。