2016年度代表質疑

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私は緑と市民ネットワークの会を代表して、2016年度予算案および高島市長の市政方針に関して代表質問をします。
第2次安倍政権発足後、日銀による国債買い入れと年金基金を株に投入して円安と株高を創り出してきましたが、アベノミクスの破綻が見えてきました。このアベノミクスを検証しないまま「新三本の矢」を打ち出しましたが、中国経済のバブル崩壊、原油安、アメリカ経済の低迷により株価は下落しはじめ、円高へと動いています。株価が生命線の安倍政権を支えるために、日銀はマイナス金利を打ち出しましたが、効果よりも副作用が出てきており、アベノミクスの「終わりの始まり」とさえ言われています。実質賃金は4年続けてマイナス、消費動向もマイナスに転じており、アベノミクスにより国民生活が一段と厳しくなっていることが数字にも出ています。法人税減税など大企業優遇政策の一方、消費税増税、年金切り下げ、医療・介護保険の負担増と国民負担は重くなっており、この様な政策は許されません。
他方、安倍政権は国際競争力を付けるとして、残業ゼロ法案は継続審議となりましたが、労働者使い捨てを進める派遣労働を昨年9月に改悪しました。非正規労働者は増え続け、全労働の4割を占めるに至っています。若年労働者の労働環境は一段と厳しい状況になっており、格差と貧困が確実に広がり少子化の大きな原因となっています。さらに、TPP包括合意とアメリカの基準が世界基準となりつつあり、日本も貧困大国アメリカのように1%の富裕者のための国へ更に近づきつつあります。いまこそ市長は「住民の福祉の増進を図る」という地方自治の本旨に則り、市政運営をすべきと考え以下質問をします。

1、まず市長に基本認識をお尋ねします。市長は「生活の質の向上と都市の成長の好循環」というスローガンを掲げ、安倍政権に呼応して国家戦略特区に応募し、「グローバル創業・雇用創出特区」いわゆる解雇特区の指定を受けました。経済成長すればやがて市民にもそのおこぼれが回り生活がよくなるというトリクルダウンの理論は破綻していることは明らかです。市民アンケートを見ると自然環境や買い物の利便性、食などでは満足度は高い数値が出ている一方、子育てや教育、福祉、雇用についての満足度は50%程度ないし50%以下と低くなっています。「市民の生活の質の向上」と「都市の成長」の好循環ができているのか市長の所見を求めます。

2,次に財政政策をお尋ねします。国の借金は2015年9月時点で国債発行残高894兆円余、短期借入を含めると1054兆円余です。地方の借金200兆円を入れると国民の借金は一人当たり1千万円を超えます。安倍政権は補正予算に続き新年度予算でもバラマキ予算を組んでいますが、いつまでも続かないことは誰が見ても明らかです。人口減少社会、超高齢化社会を迎えて日本経済は縮小し市税収増は見込めず、他方福祉政策の充実が求められています。爆買いを当てにした中央埠頭の整備、不要不急な第二展示場建設、都市高速道路から人工島への接続道路建設、福岡空港への都市高速道路の延伸事業などはやめるべきと考えますが市長の所見を求めます。また人工島事業における立地交付金等補助金の見直しおよび事業全体の見直しをすべきと考えますが所見を求めます。

3、市長は「都市の成長」としてインバウンド需要や域外からの企業誘致等を軸に政策を進めていますが、アベノミクスの破綻が見え始めた今日、福岡市の成長の限界が見えています。人口減少が始まり日本経済は縮小せざるを得ません。地域経済を活性化させるには地域の需要を生み出すことが重要です。
しかし、新自由主義経済を進める安倍政権によって派遣労働法改悪や、福岡市が進める「雇用創出特区」いわゆる解雇特区推進、PFI・指定管理者への業務の外注化により非正規労働の増大と低賃金構造が広がっています。この様な状況を変えない限り福岡市の発展はあり得ません。
アベノミクスで雇用が増えたとされていますが、その内実は非正規労働者が増えており、雇用が不安定の状況が拡大しています。この様に非正規労働者が増えることに歯止めをかけるには、まずは福岡市自ら官制ワーキングプアーを生み出すことをやめるべきです。業務外注化などによる正規職員の削減を見直しするとともに非正規職員の処遇を改善すべきと考えますが所見を求めます。

4、地域の労働条件の改善と福岡市が発注する事業の従事者の処遇改善するために公契約条例を作るべきと考えますが所見を求めます。

5、非正規労働者が増えていますが、政府の報告ではとりわけ不本意な非正規労働者は18%にも達しているとされています。若年層の非正規労働が増えていることは少子化の大きな原因にもなっており、正規雇用を増やす取り組みが重要です。福岡市として正規雇用を増やすためにどのような取り組みをするのか所見を求めます。また、障がい者の雇用も進んでいないとの報告もあり、障がい者の雇用の取り組みについて所見を求めます。

6、地域経済を活性化するために、地域の中小事業者の育成と支援のために、小規模修繕事業登録制度や住宅リフォーム助成制度を実施すべきと考えますが、所見を求めます。

7、福岡市は住みやすいまちと評価されていますが、その背景には身近に海や山などの自然があり、食べものも美味しいということにあります。福岡市では市街化調整区域の人口減少対策として都市計画法を援用して地域の自然環境を保全し同時に活性化を図るための規制緩和をしましたが、この制度をどのように活用して地域の活性化を目指すのか、空き家バンクや6次産業化などに対する支援、広報の取り組みついて所見を求めます。

8、都市の発展には多様な人の自由な発想が重要です。そしてそれを受け入れる福岡市の風土が必要です。しかし、いまの福岡市にはそのような風土が育っているでしょうか。例えば志賀島でのサイクルツーリングの提案や観光事業の提案がされていると聞いていますが、この様な動きについて所見を求めます。

9、市長は「天神ビッグバン」「ウォーターフロント開発」など相変わらずの膨張政策を進めていますが、これが都市の発展に繋がるでしょうか。日本経済が縮小へ向かう中でのこの様な発想は、天神・中州地区は駐車場が多くある現状を見れば破綻が容易に想像できます。むしろ100年先を想像して、100年後でも評価に耐える建築物と、オープンスペースを十分に確保し、緑ある歩いて楽しいまちにすべきと考えますが所見を求めます。

10、厳しい財政運営が強いられる状況が今後も続くと考えられ、財政運営ではアセットマネジメントが重要です。地域における将来の人口動態を基に公共施設の再配置と小中学校統廃合後の廃校施設の有効活用などをするために公共施設白書の作成、および公共施設の総量規制を行うべきと考えますが所見を求めます。

11、アセットマネジメントでは既存施設活用が重要です。地域の特性に合わせた施設のリノベーションが求められますが、そのためには多様な人の多様な発想を生かすことが重要です。人口動態に基づく既存施設活用の将来計画はどのように考えているのか所見を求めます。

12、超高齢社会、人口減少社会を迎えた今日、持続可能なまちづくりが求められています。国土交通省では従来の都市計画法とは別に「立地適正化計画」という制度を新たに立ち上げています。居住の集約が可能な場所では拠点に集約を進め、できないところは地域に必要な都市機能を拠点に集約し、拠点と生活の場を多様な交通システムでネットワーク化し、住んでいる場所に住み続けることができる都市を造るというものです。生活圏域を維持するとともに地域経済の活性化も図るという計画ですが、福岡市では検討がされているのか所見を求めます。

13、「立地適正化計画」を活用することで、効率的な行政サービスによる市民生活の質を維持すると同時に公共施設や社会資源を活用することができると考えます。国では団塊の世代が75才を迎える2025年を目標に医療制度改革が進められており、同時に地域包括ケアシステムの構築が求められていますが、福岡市はまちづくりとしてどのような将来像を構想しているのか所見を求めます。

14、また、生活の質の維持には「立地適正化計画」を活用すべきと考えていますが、活用に当たり、局・課を超えた横断的な取り組みが必要と考えます。福岡市は持続可能なまちづくりとしてどのような取り組みをするのか所見を求めます。

15、まちづくりには地域コミュニティを維持することが重要です。その一つとしてマンション紛争を円満に解決することが必要です。「立地適正化計画」は基本的には助成措置などによる誘導で進めるため、条例を遵守させなければ「立地適正化計画」は形骸化します。現在早良区南庄の明和地所のように条例を遵守しない事業者に対して、市が条例を遵守させる指導ができるよう罰則をもうけるなど、紛争予防条例を抜本的作り直すべきと考えますが所見を求めます。

16、生活の質を維持するためには移動の自由を確保することが重要です。現在交通空白地区および交通不便地区に対する取り組みがなされていますが、必ずしも地区住民の努力に応える支援になっているとは言い難い状況と考えます。その原因の一つは交通ネットワークとしてバス・鉄道の基幹公共交通とフィダー交通としてのタクシーなどの活用によるネットワークが考えられていないことにあると考えます。交通不便地区は市周辺部に限らず都心周辺にもあり、超高齢社会を迎え、移動困難者の移動を確保するために、タクシーの活用を含めて多様な交通体系を作るべきと考えますが所見を求めます。

17、生活の質について、喫緊の課題は貧困問題であり、とりわけ子どもの貧困です。OECD加盟34ヶ国地域で日本はアメリカに次いでワースト2という報告もあり、格差と貧困が広がっています。子どもの貧困率は2012年政府の報告では16.3%、6人に一人が貧困状態にあります。そこで、子どもの貧困対策として、家庭と学校、地域を繋ぎ解決に取り組むにはスクールソーシャルワーカーが重要な役割を果たしており、スクールソーシャルワーカーを増員すべきと考えますが所見を求めます。また、生活保護受給者支援について少なすぎるケースワーカーを増員すべきと考えますが所見を求めます。

18,また、フードバンクや「子ども食堂」など民間の取り組みがありますがこの様な活動をどのように支援するのか所見を求めます。

19,貧困の連鎖を断ち切るためには教育の機会を保障することが重要です。貧困家庭の子どもの学習支援推進および奨学金は貸与ではなく給付制度にすべきと考えますが所見を求めます。

20、福岡市の意識調査によれば、福祉や教育、子育てについて低い評価となっています。教育は福岡市の発展の基礎です。教育の充実を図るために、30人学級の実現、学校司書を各小中学校に配置、不登校児童の解消のためにスクールカウンセラーの増員などが必要と考えますが所見を求めます。

21、また、市民の生涯学習や学校との連携を充実させるために図書館の民営化はやめるべきと考えますが所見を求めます。

22、子どもの権利を保障し、いじめをなくすために、子どもの権利条約に基づく子どもの権利条例の制定が必要と考えますが、所見を求めます。また、子どもの居場所づくりを充実させるために、早良地域交流センターに子どもの居場所設置を求めます。

23、子どもの権利保障と虐待防止に向けて児童相談所の体制強化が必要であり、少なすぎる職員を増やすべきと考えますが所見を求めます。また、里親支援の充実を求めます。

24、障がい者差別禁止条約が批准され、障がい者差別解消法が制定されました。障がい者の権利を保障し差別をなくすために福岡市においても当事者が主体となる障がい者差別禁止条例を制定すべきと考えますが所見を求めます。

25、また、障がい者が公園への散歩ができるなど日常生活を支える移動の権利保障、障がい児の教育環境の整備・充実、インクルーシブ教育の推進について所見を求めます。

26、子どもの権利条約や国際人権(自由権)規約では民族的アイデンティティの保持や、民族的アイデンティティを保持しながら教育を受ける権利を保障しています。北朝鮮政府による拉致問題やミサイル発射問題と子どもが教育を受ける権利は別であり、朝鮮学校の助成については他の学校同様に助成すべきです。政府が高校無償化の対象から朝鮮学校を対象外にしたとき、日弁連は「拉致問題の進展の度合いなどの子どもの教育を受ける権利とは何ら関係を持たない事柄を根拠に就学支援金の給付を否定するものであり、憲法14条などが禁止する差別的取扱に当たる」と会長声明で批判しています。朝鮮学校への差別的待遇は排外主義を容認するものであり、また子どもの権利条約や国際人権規約に反するものです。市長は朝鮮学校の助成をすべきと考えますが所見を求めます。

27、子育て支援がこの間課題となっており、子ども子育て新制度が始まりました。しかし保育の担い手が足りない状況があり、その背景には保育士の処遇に問題があります。保育を充実させるために、保育士等従事者の処遇改善が必要と考えますが所見を求めます。また、小規模保育所などが開始されていますが、保育の質の低下に繋がらないよう市の責任を果たすことを求めます。

28、子育て支援として子どもの医療費助成は入院費は中学3年生まで無料化されました。しかし、通院費は就学前までとなっており、通院費の助成についても中学3年まで無料にすべきと考えますが所見を求めます。

29,消費税が8%に増税され、更に10%増税が予定されています。他方、国は年金を将来的にも削減していくとしており、高齢者の暮らしは一段と厳しくなっています。市は国に社会的弱者に対する制度の改善を求めるとともに、国民健康保険や介護保険など負担軽減すべく財政措置を執るべきと考えますが所見を求めます。

30、福岡市は住みやすいまちと評価されている理由の一つに自然環境に恵まれていることが挙げられています。生物多様性戦略など環境保全計画が立てられていますが、和白干潟のラムサール条約登録湿地指定について積極的な動きはありません。和白干潟のラムサール条約登録湿地指定に向けて積極に取り組むべきと考えますが所見を求めます。

31、福島原発事故が起こって5年を迎えますが、未だ13万人の避難者がおり、事故は未だ収束せず、原因の解明もできていません。国も東電も被災者に十分な保障もせず、多くの国民の反対を押し切り原発を再稼働させていることは許されません。玄海原発で福島原発事故のような事故が起これば、玄海原発から僅か40km~60kmに位置する福岡市は飯舘村のように放射能汚染に曝され、市民はたちまち生活の全てを失うことになります。市長は函館市のように、市民の生活を守るために玄海原発の廃炉を求めるべきと考えますが所見を求めます。

32、九電は原発再稼働を進めていますが、県の避難計画は様々な問題が指摘されています。国は避難計画についても基準を緩和し、PPAについてもなくすなどしていますが、福岡市は全市民分の安定ヨウ素剤を備蓄するなど避難計画を充実すべきです。安定ヨウ素剤の配備およびその費用については九電に負担を求めるべきと考えますが所見を求めます。

33、原発に頼らない生活は多くの市民の願いです。地産地消・エネルギー自給率100%を目指してのエネルギー戦略について所見を求めます。

34、福岡市には警固断層があり、マグネチュード7クラスの地震発生が指摘されています。各地で起きた災害の経験を生かし、地震や風水害に備えた避難施設、備品備蓄、要援護者対策の充実とともに、福岡市および市内事業所でのBCP作成を進めるべきと考えますが所見を求めます。

35、地方分権が進み、住民自治を進める段階にあると考えます。市民がより身近な課題について参画できる仕組みとして市民参画予算の仕組みがあります。世界的にも市民参画予算の仕組みがあり、韓国では法制度としてあります。日本では藤沢市が「地域経営会議」を設置し、地域住民が地域に関する予算策定ができる仕組みがありました。地方自治法が改正され総合区が設置できるようになりましたが、住民自治を進めるために総合区の設置について所見を求めます。

36、福岡市では各区で200万円程度の予算について自治協の要望で使える予算がありますが、更に一歩踏み込み、福岡市でも「地域経営会議」のような区の事業に関して区住民が予算に関与できる仕組みをつくってはと考えますが所見を求めます。また、北九州市や札幌市などでもなされている予算公開制度についての所見を求めます。

37、住民自治の制度の一つとして常設型住民投票条例を制定している自治体があります。福岡市においても、人工島計画やこども病院人工島移転など市民生活に大きな影響を及ぼす事業について、市民の声が市政に反映できる仕組みとして常設型住民投票条例を制定すべきと考えますが所見を求めます。

38, 次に、平和政策についてお尋ねします。第二次安倍内閣成立以降、自民公明政権は、2013年12月6日の特定秘密保護法強行採決をはじめとして、集団的自衛権行使の閣議決定と解釈改憲を強行、日米新ガイドライン改訂、そして戦争法強行採決と、安倍首相は「日本を取り戻す」と標榜し「軍国主義・復古主義」への妄想の下に憲法改悪への道をひたすら走ってきました。それは人権侵害の道であり、民主主義を根底から覆す道でした。教育基本法改悪に続き教育委員会制度の改悪により政治が教育に介入できる仕組みを作り、道徳教育として内心の自由を奪い、国家権力に従順な国民を育てる動きを生み出しています。特定秘密保護法の施行とともに、安倍首相をはじめとする自民党は公然と報道機関に圧力をかけ、先日の髙市総務大臣の「電波を止める」という憲法で保障された表現の自由・報道の自由を否定する発言まで出ています。特定秘密保護法強行採決以降マスコミは萎縮し始めています。国境なき記者団による報道の自由度ランキングでは、日本は2010年では11位であったものが2015年は61位と評価さており、日本での報道の自由が奪われている現状が現れています。また、刑事訴訟法改悪が国会に上程され参議院で継続審議となっていますが、共謀罪や盗聴法改悪、司法取引による密告制など、警察権力による人権侵害と弾圧強化が進められています。自民党安倍政権は度重なる選挙において示された沖縄県民の意思を踏みにじり、沖縄の辺野古新基地建設を強行し地方自治をも否定する動きを示しています。民主主義を守り、住民の福祉の増進という地方自治体の本旨に則り、市長は安保法制=戦争法廃止および特定秘密保護法廃止を国に求めるべきと考えますが、所見を求めます。

39、また市長は2月11日に日本会議主催の「日本の建国をお祝いする集い」で祝辞を述べていますが、市長は憲法を改悪し戦争する国にすべきと考えているのか所見を求めます。

40、また、福岡市は非核平和都市宣言をすべきであり、神戸市のように博多港および福岡空港の軍事利用をさせない取り組みをすべきと考えますが所見を求めます。また、被爆者支援の充実について所見を求めます。

41現在、福岡空港が逼迫していることを理由に奈多へのヘリポート移設が計画されています。新たなヘリポート建設はオスプレイの基地として使われる可能性がありどのように対処する考えなのか、また近隣への騒音問題等から奈多に新たなヘリポート建設はすべきでないと考えますが所見を求めます。

42、マイナンバー制度が施行されましたが、マイナンバー制度は住基ネットとは異なり、官民で利用され、韓国やアメリの事例に見られるように個人情報流出が懸念されます。自治体にとっても市民にとってもさほどメリットはなく、むしろシステムの費用負担やリスクが大きく不要不急のものです。戦争が出来る国にひたすら走る安倍政権の下で、秘密保護法とセットで国民監視に使われる危険があり、ジョージ・ウォーエルの小説「1984年」の世界を現実化させる危険な制度と言えます。市長はこの様な市民に負担をかけ、人権侵害の危険が大きいマイナンバー制度は廃止するよう国に求めるべきと考えますが所見を求めます。

43、最後にTPPに関して質問します。TPPの包括合意がなされましたがまだ国会での批准はされていません。TPPは地域の文化や経済を無視した弱肉強食の仕組みであり、グローバル企業がより利益を得るために世界の人々の命と生活を犠牲にする仕組みです。日本では輸入自由化で農業・畜産業が崩壊し地域社会が崩壊する恐れがあります。食品添加物や農薬の使用基準が緩和され、遺伝子組み換え食品が流通することになり、企業の利益が住民の健康に優先する社会になります。また、医療の自由化により混合診療が進むことで国民皆保険制度は実質的に崩壊します。更にISD条項は投資家の保護が目的で、国内法に優先する仕組みとなっており、地域振興策など地方自治体独自の施策もできなくなる可能性があります。TTPはまさに亡国の条約であり廃止させなければなりません。市長は住民の福祉の増進を図るという地方自治の本旨に則り国にTPPをやめるよう求めるべきと考えますが所見を求めます。

以上、市政全般に亘り質問しましたが、市長の誠意ある答弁を期待して質問を終わります。