アベノミクスに未来はない

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 昨日、安倍首相はアベノノミクス第3の矢として投資や医療の規制緩和を打ち出しました。その中身は小泉行革と同じで、規制緩和し投資が進み、企業業績が上がればその利益は国民に利益のおこぼれが行き、経済が活性化するというものです。この理屈はアメリカで既に破綻しており、一握りの富裕層に富が集中し、格差の拡大と国民の貧困が進みます。
 日本においても1996年以降経済成長が続いたにも拘わらず国民の職は縁、格差の拡大と貧困が増大しました。グローバル化した企業は陣形が安い位地域に生産拠点を移します。そのため、国内の人件費も低下し、所得が下がり購買力が低下し、小売りにおいて価格引き下げ競争となり、更に労働者の賃金がが下がるという悪循環に落ちいてきました。安倍首相は5年間で失業者を2割減らすとしていますが、その根拠は不明です。勤労者への所得移転が進まない限り需要は拡大せず、需要が拡大しなければ新たな設備投資も雇用も生まれてきません。グローバル化した企業や投機家は利益が上がっても、その利益は一般国民へ配分されるわけではなく、国民の生活が向上するとは考えられません。
 日経新聞に新興国で中産階級が育たない原因にグローバル化を指摘した記事がありました。資本は常に最も人件費が安い場所に投資するため、新たな雇用の場が生まれないしキャリアを積む機会が少ないため賃金も上がらないとしています。同じ状況は日本にもあり、日本国内での生産と消費の循環が作られなければ雇用の場も生まれてきません。今回の規制緩和では労働力の流動化を改革の柱にしていますが、これは使い捨ての政策を進めることであり、更に格差と貧困を広げることになります。企業の利益が上がれば労働者の所得も上がるといというアベノミクスは破綻することは明らかです。