福岡市は玄海原発から最も近いところで37km、天神は約50km、東区で約60km野市にあります。福岡市は2013年1月に原子力災害対策についてのパブリックコメントが行われ、6月に最終的に原子力災害対策を作るとしています。2013年3月予算特別委員会の質疑で原子力災害他作について質問しました。
玄海原発に福島原発事故のような過酷事故が起こった場合どれぐらいの時間ででプルーム(放射能の雲)が淘汰するのかという質問しました。事故当日秒速6mの風の場合、約1時間40分で市内に到着するとしています。福岡市災害本部の立ち上げに要する時間については約1時間と答えています。2011年10月に玄海原発で事故が起こったときに、福岡市に連絡があったのは1時間30分後でした。国、県が災害対策本部を立ち上げる時間はやはり1時間程度と仮定します。秒速6mの風と仮定すると、以下の様な図式になります。
想定1
九電と福岡市との安全協定では重大な事故であれば直接連絡が来ることになっています。九電からすぐに連絡が入った場合。
九電からの連絡を受けてから1時間で福岡市災害対策本部が立ち上がり、どのように情報を伝えるか検討します。事故の規模、風向き、天候等を考慮する必要があります。その後、屋内退避の情報発信手配場合によっては避難行動も考えなくてはならなくなります。同時にヨウ素剤服用の指示と配布の準備をします。この間30分、事故発生後1時間30分。プルームが刻々近づいてきます。情報はメール、ラジオ、テレビ、街頭での広報等全てを使って行います。しかし市民に情報がどのように行き渡るのか、周知するまでの時間は30分~1時間要すれば多くの市民が被曝します。基本的に屋内退避ですが、雨など降ればしないは胃出でて村のように高濃度の汚染地域になります。この様な情況で一刻も早くヨウ素剤の配布・服用が必要です。
ここで重要なのは
①事故の状況が九電から正しく伝わるか、SPEEDYの情報が直接入手できるか、国・県の指示の前に福岡市独自で判断が出来るかです。このケースの場合は避難指示とヨウ素剤服用を指示するまでの余裕は40分です。素早く必要な情報をキチンと市が把握し、的確な判断が出来るかできるかが大きなカギです。
②屋内退避が市民に理解できるかが次の課題です。
③ヨウ素剤の配布をどのような体制で行うのか、出来るだけ早く服用する必要があります。
新潟県は小学校毎に準備し、校医の指示で服用できる体制になっています。しかし福岡市は保管場所が限られていれば服用の準備に時間かかります。昼間であれば子どもや市民は被曝してしまいます。また、配布場所に殺到しかえって被曝してしまうことが考えられます。ヨウ素剤配布については検討するとこと得ています。
④プルームが通過してしまうまでは屋内退避し、戸外に出ないようにしなければいけません。しかし、帰宅者で大混雑します。また、西区では福岡市方面への避難行動が始まり、福岡市民も一緒に避難し始める方が出てくることが予想されます。この様な道路、地下鉄、JRなど交通機関の混乱をどう整理するのかです。
因みに福島原発事故当時は道路は大渋滞となり、結果的に大きな比婆をしました。まt、避難についても双葉町では7000人の町民が避難し終わるまで1州かんっかたと言われています。要素素材の服用も数カ所の自治体の判断服用されていますが、首長の判断で行われています。双葉町も町長の判断で服用させましたが、大混乱尾ナックで町民全体には行き渡っていないと言うことです。
⑥市外からの人にどのように情報を伝え、避難誘導はどうするのかが課題です。
想定2
九電が事故隠しないしは事故の規模を判断するのに時間係連絡が県を通じて行われた場合。
2011年10月の事故のように連絡に1時間30分かかれば、多くの市民が被曝します。雨が降れば市民は危険な情況に曝されます。この場合はパニックは更に大きくなることが要されます。
以上のことから、いま福岡市が結んでいる安全協定では市民の安全は守れません。九電は日常的に直接福岡市へ原発の状況を報告する必要があります。問題があれば市民も含めて査察が出来る、市民に説明責任にを持たせる必要があります。原発の新設や増設、改造及び再稼働するときは福岡市民の同意を必要とする安全協定は最低必要です。しかし、市民の安全を確保する最も現実的な解決は、原発を廃炉にすることです。