地球温暖化防止対策として原子力発電が進められています。しかし、原子力発電は未だ安全性の問題、冷却のための温排水の問題、廃棄部処理の問題と多くの問題を抱えており、将来の世代にその課題を残すことになります。原子力発電所はチェルノブイリの事故に見られるように万が一にも大事故が起これば取り返しがつかない事態をまねきます。つまり常に危険と隣り合わせと言うことです。
いま福岡市民にとって喫緊の課題は玄海原発3号機でのプルサーマル発電です。現在原子炉でのヨウ素が増えており、原因究明のために運転停止しています。MOX(ウランとプルトニュウム混合燃料)燃料棒の亀裂が疑われています。そもそもMOX燃料自体がフランスメロックス社でつくられ、関西電力が不良品として返却した経緯があります。プルサーマル裁判でも以下のように指摘しており、問題が顕在化したと考えれます。
CO2削減にはエネルギー消費を減らすことが基本です。経済の質を変えなければいけません。大規模な発電から地域での小規模な発電にシフトする必要があります。まずは再生可能なエネルギー(太陽光発電や太陽光エネルギー利用、風量発電、潮力発電、、バイオエネルギー)に転嫁することを優先すべきです。特に日本では火山や地震の震源地となる活断層が至るところにあり、原子力発電の立地にも問題が多い上、核廃棄物処理の見通しも立っていません。原子力発電を優先するエネルギー政策の転換が必要です。
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<裁判資料より>
プルサーマル炉心では、燃料ペレット、燃料集合体、炉心の各レベルで、ウランとは核特性の異なるPu の不均一が存在し、二重炉心ともいうべき複雑な構造を形成しているため炉心の運転制御を複雑化させている。
前記のようなPu のウランとは異なる核特性を反映して、プルサーマル炉心では従来のウラン炉心よりも安全余裕を切り縮めることになる。このことは国も被告も佐賀県も認めている。
要約すると
① 制御棒の効きが悪くなる。
② 中性子吸収剤であるほう素の効きが悪くなる。
③ MOX燃料の融点がウラン燃料より下がり溶けやすくなる。
④ MOXペレットから放出される気体は多く、燃料棒の内圧が高くなる
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