10月17日(日)に開催される、ローカルマニフェスト水深ネットワーク九州主催の「マニフェスト型 福岡みらいづくり2010 公開討論会」に出すローカルマにフェストが出来ました。
福岡未来創り公開討論会 ローカルマニフェスト
基本理念 (福岡市政の現状認識と目指すべき福岡市のビジョン)
(現状認識)
山崎前市政の財政健全化を継承して市債発行残高は減少している。しかし、地方交付税の先食いとも言える臨時財政対策債に振替えて帳尻を合わせる財政運営は将来に禍根を残す事になる。高齢化が進み人口減少が始まっている状況で、今後とも市財政はより厳しいものとなる。財政健全化の量と質が問題であり、人工島事業をはじめこども病院人工島移転など「重点施策」とする大型事業を抜本的に見直す必要がある。また、市全体の
ムダを徹底的に削減する必要がある。
福岡市が活力を維持するためには、市民力が必要である。現在の福岡市政には市民が主体となって参画する仕組みは不十分である。川崎市に見られる区民会議の設置のように区への分権を更に進め、市民による地域での解決能力を高める(市民力)必要がある。福岡市の財産である歴史や文化、自然が活用されていない。また、都市景観、空間形成についてもトータルな視点がなく、特徴がない街になっている。福岡市がアジアのゲート
ウェイにふさわしい力のある街にするためには、福岡市の財産が活かされ、街並みの面的整備が必要。
(ビジョン)
今後ゼロ成長又はマイナス成長が続くことを前提に、高齢者が増え人口減少が始まる状況を踏まえた市政を運営する。このような状況で発展できる福岡市を実現するために、既得権益を廃しあらゆるところでの無駄をなくす。無駄をなくすことで生み出した財源は、子育て支援策を充実させ、高齢者施策を充実させるなど安心して暮らせる街づくりや将来の福岡市のために投資をする。市民自治の仕組みを更に進め、市民が地域での解決能力をつけることで活力を維持する。市民との協働をすすめることで地域での問題を解決する力を高める。景観法を活用し福岡市が持つ歴史、文化、自然を生かしたまちづくりを市民主体で進め、新たな観光や地域興し、新たな雇用を生みだす。大学の集積を行かした知的産業の育成を進めるために交通アクセスや住環境、教育環境など環境整備を進める。 文化と産業における創造性に富み、グローバルな環境問題や、あるいはローカルな地域社会の課題に対して、創造的問題解決を行えるようなアジアに繋ぐ創造都市をめざす。
すぐに行う重要施策(優先順位高い順に3つ)
臨時財政対策債に頼らない財政健全化に向けて大型事業の抜本的見直しを行う。
①破綻が明らかな人工島事業を抜本的に見直し、埋め立ては中止、港湾整備事業も見直しを行う。埋め立てが終わっていない場所は湿地として
保全しクロツラヘラサギを生かした街づくりをする。
②こども病院人工島移転は撤回、周産期医療の扱いの検討及び現地建て替えを含め市中央部での建て替えを検討、実施する。
③地下鉄七隈線は天神駅への接続を検討する。
④五ヶ山ダム建設については福岡県に中止を求める。
⑤幹部職員の天下り先となっている第三セクターの更なる削減を行う。
教育・子育て支援策を進める
福岡市の将来を担うこどもを生み育てる環境、こどもがのびのびと育つ環境を整備する。
①待機児童を無くすために保育所増設を進める。
②予防医療を広めることで市民の健康を維持し、医療費削減を進める。ワクチン接種、妊婦検診を無料化する。
③児童虐待の大きな要因である貧困問題について、雇用対策等の取り組みをすすめる。
④教育現場、図書館、地域などのこどもが育つ環境を整備する。
若者の雇用創出
雇用創出事業の額を倍増することで、人材養成・就労促進事業を拡大し、若者の雇用を促進する。
①韓国語や中国語などの語学研修を行い、アジアからの受け入れ事業へ就労を進める。
②ホームへルパー2級養成コースの枠を広げ、介護施設へ派遣し、介護事業者を支援する。
③放農地などを市で借り受け、有機農業など就労支援及び販売促進事業の支援を行う。
④1次産業の6次産業化を進め、雇用の場をつくる。
4年間で行う重要施策(優先順位高い順に3つ)
財政健全化の促進と雇用創出による経済の活性化
高齢化が進み、人口減少が始まるため、今後一層財政健全化を進める必要がある。大胆な事業見直しと人件費の削減を行い、その財源で新たな雇用の創出と、国保料などの市民負担を軽減し、経済の活性化を図る。
①財政健全化計画を立て直し、徹底してムダを省き、身の丈にあった事業を行う。
②市長、議員の報酬、職員の給与を削減する。
③雇用創出事業の予算を拡大し、多様な雇用促進事業を行い、就労促進する。
④1次産業の6次産業化を進め、新たな観光、地域振興、雇用を生み出す。その為の推進機構をつくる。
市民自治の推進
市政情報をより透明化し市民の関心を高め、市民が政策決定への関与することで、共働のまちづくりを進める。
①住民投票条例など市民参画の仕組みをつくるために市民自治基本条例策定に着手する。
②市政を透明化するために、第三者による調査機関として市政オンブズマンを設置する。
③140万を超える巨大都市になり市民にとって市政が遠い存在となっている。より身近なレベルでの政策策定と執行が出来るよう、区民会議の設置など、地域分権の仕組みづくりに着手する。
④地域コミュニティを支えるために、「コーディネーター」の在り方と配置を検討する。
アジアと繋ぐ創造都市、環境先進都市を目指す
①景観法を活用し、歴史や文化を伝承するする街の面的整備、クロツラヘラサギを保護し博多湾の自然を生かしたまちづくりを進める。
②市周辺部の島や中山間部などの環境を生かし、6次産業を生みだし、新たな観光と地域振興を進める。
③路上芸術や多様なアートを支援し、多様なアーティストが交流する場をつくり、若者が集まる楽しい街にする。
④建築物には高さ規制や緑被率を付置することでヒートアイランドを軽減し、緑豊かな住環境を実現する。
⑤車輌の都心部への乗り入れ規制をし、バリアフリーの街、人間中心の街にする。
⑥大学の集積を生かし、知的文化都市にする。
<個別テーマ>
1,行財政改革の具体策を優先順に3つ挙げてください。
<1>内容 大型事業の見直し 期限 2年 数値目標 200億円削減
手段
①人工島事業は港湾整備事業の再検討、埋立計画は中止、その他補助事業等は見直しで事業を大幅に削減する。
②厳しい財政状況を鑑み、こども病院の周産期医療は他の拠点病院とのネットワークで対応し、ドクターカーを充実し、小児科に特化し充実させる。建て替え地は現地または六本松九大跡地を検討、九大病院内も排除しない。身の丈にあった病院にする。
③地下鉄七隈線の空港線天神駅接続の検討を始める
④福岡県に五ヶ山ダム建設中止を求める。
<2>内容 市民自治の推進 期限 4年 数値目標
手段
①市民との対話により市民自治条例の策定し、市民の市政参画の在り方と地域分権の方向を示す。
②第三者機関である市政オンブズマン設置することで、市民の目線が行き届く市民から信頼される市政に変える
③これまでの地域支援の在り方を検証し、地域の活力を維持するために地域支援コーディネーターの配置など地域コミュニティ支援策を強化する。
<3>内容 職員給与体系の見直し 期限 4年 数値目標 4年で人件費の10%削減
手段
①市長の報酬を50%削減
②職員給与体系、諸手当等の見直しする。
③人事制度を検討し、外部からの採用を進める。
④議員報酬の削減を求める。
2.福岡市経済活性化の具体策を優先順に3つ挙げてください。
<1>内容 若者雇用対策推進 期限 2年 事業費 10億円 財源 人件費の削減
手段
市が指定する事業所に就労し、就労しながら職業訓練や資格を取得し、就労先を見つける事業を拡大する。
①市がアジアと繋がる事業所を紹介し、そこで就労しながら韓国語や中国語などを研修し、就労先を見つける。
②市が指定する介護事業に就労しながらヘルパー2級の資格を取る事業を拡大し、就労先を見つかる。見つけられない場合は一定期間福岡市が指定する事業で働き就労先を見つける。
③一次産業で学び、就労できるよう支援する。
<2>内容 6次産業の推進 期限 4年 事業費 今後検討 財源 大型事業の削減
手段
大消費地に近いという立地を生かし、有機農業推進や一次産品の加工、流通及び観光に結びつけ、地域振興、雇用創出を図る。その為の推進計画を策定、推進機構を設置、民間の活力を生かして6次産業化を進める
<3>内容 九大移転周辺の整備 期限 4年 事業費 今後検討 財源 大型事業の削減
手段
九大移転地周辺の整備を進め、産業基盤を強化する。
①住環境、教育環境を整備し、多くの研究者や学生が集まる街にする。
②高速道路の接続などを検討し、交通アクセスを改善する。
③多様な学術・研究支援を強化する。
3.上記2つ以外の重要課題を具体的に3つ挙げてください。
<1>内容 保育園待機児童の解消 期限 4年 事業費 15億円 財源 大型事業の削減
手段
待機児童解消を優先するため、多様な保育施設を支援する。
①基準緩和を生かして保育園の認可を進める。
②無認可保育園の支援を強化する。
③職場での保育施設設置を支援する。
④保育の質が維持できるよう、第三者機関による評価を行う。
<2>内容 予防医学の推進 期限 2年 事業費 年40億円 財源 大型事業の削減
手段
予防医学を広げ、子どもの健康を維持し、子育ての負担を軽減する。
①中学生までのこどものワクチンの無料化
②妊婦検診の14回無料化
<3>内容 街並み整備 期限 4年 事業費 今後検討 財源 大型事業の削減
手段
①景観法を活用し、景観地区の指定、高度規制、緑被率の付置やデザインの認定制とするなどの景観条例を市民参画で作る。
②開発者と周辺住民との合意形成について法的効力を持つ仕組みをつくる。
③街づくりに市民の意見が反映できるよう、改正都市計画法、地区協定、地区指定を運用する。
④脱クルマ社会のまちづくりを進めるため、自転車道の整備、コミュニティバスの推進などを行う。