昨日生物多様性条約締約国会議が終了しました。1972年にローマクラブ・メドーズ博士らによる「成長の限界」が公表されて、資源・エネルギー問題、環境問題によって人類の経済成長は2010年頃をピークに減少すると警告を発しました。それから38年、1992年の地球サッミトにおける持続化のな社会が議論されて18年、ようやく環境保全が経済活動にとって重要であることが議論される第一歩なったとと感じます。生物多様性条約締約国会議では、UNEP(国連環境計画)の委託を受けたドイツ銀行は、環境保全することで年間370兆円の経済的利益があり、珊瑚礁によるCO2吸収で年間14兆円の経済的利益がある、ミツバチの受粉などによる昆虫の活動で年間17兆円の経済的利益があるという試算を公表しています。環境保全をしなければこれらの経済的利益を失うだけでなく、人類の存続に大きな影響を与えます。
発想を大転換し、福岡市を発展させましょう
環境保全は経済活動に重要であることを改めて見なす必要があります。発想の大転換が必要です。人工島の埋立を続けても展望がありません。築地の魚市場が何故豊洲に移転するのか、東京でさえ30年以上経った埋立地の処分が終わらず、売れない土地処分のために築地の魚市場を移転させようとしているのです。構造的に土地需要はありません。展望がない埋立は止めて、人工島市4、5工区は干潟に再生して環境保全のセンターとして活用すること、福岡市の新たな財産にすることが出来ます。台湾ではクロツラヘラサギが飛来する湿地を保全することで、新たな観光を生み出し地域経済を活性化しています。福岡市も干潟を再生制することで環境保全活動の国際交流の拠点とすることが出来ます。そこに新たな人・物が行き交うステージが生まれ、経済的効果も挙がります。
地域に根ざした経済を育てることが福岡に活力を産みます
グローバル化によって企業は世界に展開しています。しかし、海外の子会社の利益は国内に18%しか還元されていないという報道があります。企業が海外で活躍しても国内の経済は活性化していないのが現状です。地域の活力を産むには地域に根ざした中小企業が育たなければなりません。その為にはまず税金の使い方を変える必要があります。ムダな事業はやめる、過大内事業はやめる、地域の中小企業の育成、福祉や教育などの投資し新たな雇用を生み出すことです。また、景観法を活かし福岡の歴史や文化を活かし他は方を感じる歴史的空間を整備することで新たな観光を生み出す、農・林・水産業を加工・販売・企画などの総合事業に育てる、多様なアーティストを支援し新しい文化の発信をする、大学の集積を活かして教育や文化活動を育成するなど、地域の中に新たな公用を生み出します。
「都市未来ふくおか」の清算は旧来の都市政策の終わりです
福岡市の第三セクター「都市未来ふくおか」は「博多港開発」と両輪で福岡市の開発を担ってきました。「都市未来ふくおか」も「博多港開発」も役割は終わったのです。全国の自治体も土地開発公社や住宅供給公社など開発部門の整理をはじめています。漫然と旧来の事業を毛属することは、財政的にも破綻することが見てきました。人工島事業はいまこそ清算する時なのです。市民にキチンと説明し、その責任の所在を明らかにして責任を取る時なのです。