8月26日(木)に市長選挙出馬声明の記者会見を行いました。
吉田市政に異議あり、
市民の手に福岡市政を取り戻す為に真の市民派市長を!
荒木龍昇
1、立て続く公約違反を許さない
先回の市長選挙は人工島事業見直しとこども病院人工島移転見直しが争点でした。開発優先の市政を行い福岡市の借金を1兆円も増やした桑原市政に対する市民の批判の声を受けて、人工島事業を「引き返す勇気を持って見直しをする」と公約して市長に当選したにもかかわらず、市民をだました山崎市政に対する市民の怒りでした。吉田市長は山崎市政に対する批判を背に当選したにもかかわらず、公約を反故にしました。
吉田市長は公約を守らないばかりか、こども病院人工島移転決定過程において市民の知る権利を奪うという市民に対する背信行為を行いました。公約を守ることは政治家の基本的な責務です。公約をを守らない、市民の知る権利を奪うような人に市政を任せることは出来ません。
立て続く為政者の背信行為の裏には根深い利権と繋がる政治の構造があります。この構造を断ち切らねば福岡市政を変えることは出来ません。福岡市を変えるためには政党にも企業につながりがない私が出馬すべきと決意しました。
2、福岡市政の最大の課題は人工島事業であり、こども病院人工島移転です。
1)福岡市政を歪める人工島事業
山崎前市長が見直しを行った10年前、人工島事業は破綻していました。銀行団は博多港開発への融資を凍結あるいは撤退していました。山崎前市長この事実を隠し、博多港開発の埋立事業を続けるために銀行に損失保証を行い、必要がない土地を買い続け、様々な補助金を関係事業者に与えてきました。人工島の道路や下水道の整備、不要な土地の購入、また、過大な港湾整備事業や港湾地区の埋立と人工島に優先的に税金が使われてきました。そのしわ寄せは様々なところに出ています。こども病院人工島移転も売れない土地を福岡市が買うために進められてきたのです。人工島事業はまさに福岡市政を歪めてきました。
2)こども病院人工島移転は福岡市政の象徴
こども病院人工島移転問題は医療問題であると同時に、財政問題であり、市民自治の問題であり、街づくりの問題です。国の債務は長期債務及び短期債務を合わせると900兆円を超えています。地方の債務は200兆円、国民の借金は重複部分を除いて1000兆円を超えています。この借金は増え続けています。福岡市の借金も2兆5500億円(2008年度決算)、市民一人当たり181万円。この額は政令市では大阪市に次ぐ借金です。2010年度の福岡市の予算を見ても歳入は減り続け、一方高齢化が進み医療や福祉への歳出増、厳しい経済状況において経済対策や雇用対策など、歳出は増え続けています。このような状況で、こども病院を人工島に移転させ毎年30億円もの赤字を30年間出し続けるような事業計画そのものが認められるはずはありません。
<基本政策>
1、ムダな事業を廃止し、市民が安心して暮らせる持続可能な福岡 市を目指します。
高齢化の進行、人口減少により日本経済は縮小あるいはゼロ成長の時代が続くと考えられます。歳入は減り、しかし市民の暮らしを守るために歳出は増えると言う二律背反の状況です。事業仕分けを大胆に行い、ムダな事業、ムダ遣いをやめて財政健全化を進めます。同時に、効率的に投資を行うため選択と集 中をより明確な基準で進める必要があります。
①こども病院人工島移転を撤回、現地建て替えを含めて再検討します。
②福岡市政を歪めてきた人工島事業を抜本的に見直します。経済状況、物流構造は大きく変わり、高齢化・人口減少が始まる現在、構造的に土地需要はありません。港湾事業も過大投資となっており、人工島事業は破綻しています。破綻した事業にこれ以上ムダな投資はすべきではありません。
③2兆5500億円もの借金がある福岡市政の現状を鑑み、また人工島事業破綻の責任を明かにし、市長、職員の給与の削減と市議会議員の報酬削減を求めます。
④既に天神・博多駅間は空港線で接続しており、空港線と平行して地下鉄七隈線を博多駅まで延伸する計画はムダであり中止します。
⑤水が余っている現状では五ヶ山ダム建設は必要ありません。毎年30億円~50億円もの負担金を県に支出する五ヶ山ダム建設は、県に中止を求めます。
⑥市幹部の天下り先となっている第三セクターについては大胆に整理を行い、民間がすべきことは民間に移します。
⑦無駄を無くすことで出来た財源は、高齢者が安心して住める街、子育てが安心して出来る街に、福岡市の将来のために使います。
2、市民参画の仕組みをつくり市民力を高めることにより福岡市を元気にします。
厳しい財政状況が今後とも続くなかで、福岡市の活力が維持できるよう市民の力、民間の力が発揮できるようにします。
①住民投票条例や市民自治基本条例などを制定し、市民の声が政策決定に反映できるようにします。
②市職員に市民の目が届くよう市政オンブズマン制度をつくります。
③NPO、NGO、民間がより活動しやすい環境を整備します。
3、福岡市の自然、文化、歴史を生かした街づくりを進め、100年先に財産となる街にします。
福岡市民が住みやすい街、楽しめる街にならなければ国内外の人も訪れません。また、福岡市には九州大学をはじめとして大学が集積していますが、研究 者を呼ぶためには研究者の家族が暮らしやすい環境が必要です。住環境、教育 環境、そして豊かな自然と豊かな歴史・文化がなければなりません。
①都心部では建て替えの時期を迎えており、100年先を見据えて魅力ある街を造るために景観法を活用し都心形成を進めます。また、文化的遺産の継承、歴史的景観地区の面的形成を進めます。
②ヒートアイランド現象を無くし、みどりの景観形成を進めるため、建築物に緑被率を付置するなど住みやすい住環境形成をすすめます。
③博多湾をラムサール条約登録地指定を目指します。そのため、人工島擬似干潟を含め和白干潟及び集水域の保全を進め、同時にクロツラヘラサギの保護を進めます。
④人間中心の街にするため、民間との協力によるコミュニティバスの整備や自転車専用道路の整備など脱クルマ社会を目指した街づくりを進めます。
⑤消費地に隣接する地理を生かした独創的な取り組みによる農業・漁業・林業の育成をおこない、観光・地域興し・雇用を生み出すものにします。
⑥九大移転に伴い、知的集積を進める環境作りに投資の集約化と交通アクセスの確保を行います。