「こども病院の人工島移転への抗議と公開質問」がありましたが、その内容は当事者・関係者を含まない市職員だけの検討を正当化するもので、独善的な検証・検討についての反省はありません。山崎前市長がこども病院と市民病院を統合して人工島に移転させるための調査に使ったコンサルタント会社を使って同じ調査を依頼すれば、同じ結果が出ることは明かです。同じ会社を使った理由を、『成19年7月の「福岡市立病院経営分析報告書」作成の契約相手方は,平成18年度に保健福祉局において,新病院PFIアドバイザー業務を受託しており,必要とする新病院の運営体制や財務等について一定の知識とノウハウを有しております。短期間で検証・検討を完了するためには,当該業者と契約することが不可欠であったと考えております。』と答えています。短期間での調査を理由としていますが、山崎前市長が使ったコンサルタント会社を使う理由になっておらず、当初から人工島移転を前提としてとしか考えられません。また何故短期間で結論をださなければいけないのか、人工島の土地購入を急ぐためでしかありません。こども病院の早期の整備が必要であっても山崎前市長が使ったコンサルタント会社必要なく、急ぐ理由にもなりません。時間をかけ、当事者・関係者を含めてキチンと検証・検討するべきです。また、費用計算もゼネコンのヒヤリングによるとし、キチンとしたものでありません。極めて不明朗なものです。
いずれにしてもPcWアドバイザリー社の報告は現地立替ができない理由をこじつけるためのものです。また、当事者・関係者を含めた検証・検討をする意思がなく、一方的な説明の押しつけを主張していることは、吉田市長は市民自治の市政を進める意思がないことを示しています。市民の声を無視して何故急ぐのか、破綻した人工島事業の穴埋めにこどもを犠牲にしようとしているといえます。公約違反の吉田市長、市民の声を聞く意思がないことを改めた現した回答でした。
いま、市民の声が市政に反映できる仕組み「住民投票」を行うための「福岡市立こども病院人工島移転の是非を問う住民投票条例」の直接請求を始めます。直接請求が成立し、住民投票を実現するために、署名を集める受任者を募っています。署名とカンパのご協力をお願いします。
受任者になるには福岡市在住の有権者であれば誰でもなれます。受任者になっていただける方は以下の事項を連絡先に連絡ください。署名簿を送ります。
①住所 ②氏名 ③生年月日 ④連絡先(電話など) ⑤必要な署名簿の冊数(1冊10名)
連絡先 FAX 092-862-8985
mail:f-lopas@hf.rim.or.jp
〒814-0033 福岡市早良区有田5丁目17-7 荒木龍昇
カンパ 郵便口座
口座番号 01710-1-135708
口座名称 住民投票の会
カナ表示 シ゛ュウミントウヒョウノカイ
署名期間 8月28日から1ヶ月間
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福岡市長 吉田 宏殿
博多湾会議
代表 荒木龍昇
こども病院の人工島移転中止を求める会
代表 脇 義重
こども病院の人工島移転への抗議と公開質問
吉田市長は今日にも、こども病院を人工島に移転することを正式に決めると伝えられています。しかし、利用者・家族の方、多くの福岡市民の、福岡市内の多くの小児科医・産科医が移転に反対し中止を求めています。7月5日、17日の患者家族への説明会、7月10日の市民への説明会では市は質問に答えおらず、市民は納得していません。説明責任を果さないまま、どうして移転計画を正式に決定・発表できるのでしょうか。
最近になって、市の「検証・検討」そのものが偽装であったことが明るみ出て、市長が「検証・検討過程」を通して、市民を欺いていたことが明らかになりました。こども病院の人工島移転を決め公表しようとしている吉田市長に抗議し、中止するよう求めます。
今回明るみに出たのは「検証・検討」の基本的な資料となった2007年7月作成の「福岡市立病院経営分析報告書」で、山崎前市長がこども病院と市民病院を統合移転させるために調査を委託したコンサルタント会社PwCアドバイザリー社が作成したものです。山崎前市長がこども病院と市民病院を統合させ、人工島へ移転させる計画に多くの市民が反対していたことを受け、吉田市長は市長選で「こども病院の移転を見直す」と公約しました。当然市民は「こども病院は人工島に移転しない」と受けとめました。それが何故、吉田市長は、山崎前市長が依頼したコンサルタント会社に再び調査を依頼したのか疑問が残ります。同じ会社が同じ調査をすれば同じ結論が出ることは誰でも想像できます。コンサルタント契約は6月1日、しかもわずか2ヶ月足らずで報告書が作られ、9月には「検証・検討」最終報告が作られています。まさに悪意を持って当初から「検証検討」を偽装し、市民を欺いたとしか考えられません。
コンサルタント会社PwCアドバイザリー社の「福岡市立病院経営分析報告書」の「Ⅳこども病院・感染症センターの現地建替えシミュレーションの実施」をベースにして、当初から現地建替はやめて人工島へ移転させることを前提に「検証・検討」がなされたのです。「Ⅳこども病院・感染症センターの現地建替えシミュレーションの実施」では建替え費用は85億5千万円だったものを「検証・検討の結果」では128億3千万円に水増しする、また当仁中学校跡地は教育委員会が所管する土地なので、本来算入すべきではない土地購入費用代32億7千万円を設定するなどの粉飾が行われています。現地建替費用が人工島での新設に比べて、5割増しになるよう意図されたものと受けとめざるをえません。このように粉飾した「検証・検討」は福岡市の社会的信用を失墜させるものであり、市民の市への信頼を裏切ることです。
伝え聞くところでは吉田市長は9月議会に人工島にこども病院用地購入する議案を提出するとのことですが、「検証・検討」そのものに信頼性がない状況で、しかも多くの市民に理解が得られていない状況では人工島におけるこども病院建設用地購入議案を出すことはやめるべきです。市民を騙す行為に対して抗議するとともに、関係当事者を含めて改めて「検証・検討」をやり直すことを求めます。
以上述べた件に関連して、以下の質問をします。1週間以内に回答されるよう求めます。
公開質問
1、公約違反にどのような政治責任をとるのか。
2、多くの市民や多くの市内の小児科医・産科医の声を聞かない理由はなにか。
3、山崎前市長と契約していたコンサルタント会社PwCアドバイザリー社にコンサルタントを依頼した理由はなにか。
4、コンサルタント会社PwCアドバイザリー社の「福岡市立病院経営分析報告書」の「Ⅳこども病院・感染症センターの現地立替シミュレーションの実施」では、「‥検討を進めるにあたり以下のように捉えて進めることにしました」として以下の文がありますが、これは当初から現地建替えしないことを前提にしたものではないのか。
はじめに
現こども病院の建物や敷地を財産基盤として診療機能の強化、更新することを目的として
検討を進めるにあたり、基本的に以下のように捉えて進めることとしました。
1、‥既存建物改修工事に伴って診療機能停止や部分的な休止が不可欠なことを明らかに
することによって、メリットあるプランとは言えないものであることを明らかにすること。
2、‥現在地が持つ制約条件や診療を継続しながらの建替え計画に付随する諸問題を明らか
にすることにより、理想からほど遠い病院にならざるを得ないことを明らかにすること。
5、「福岡市立病院経営分析報告書」の「Ⅳこども病院・感染症センターの現地建替えシミュレーションの実施」では、現地建替えの費用は85億5千万円となっており、そこには解体や架設工事費、移設の費用が含まれています。しかし、「検証・検討の報告」では128億3千万円となっています。「検証・検討の結果」に記載されている約42億8千万円のローリングにかかる費用について次のことを明示すること
①何を指しているのか、費用項目を明示すること
②その根拠になる積算資料。
③結局、費用をダブルカウントしているのではないか
6、85億5千万円はPwCアドバイザリー株式会社が看護婦宿舎の解体費用など現地建替え費用を積算して出した金額だが、九州大学六本松跡地などの他の移転候補地でも同じ金額が整備費用として計上されている。整備工程がことなる各地での整備費用が統一されたのはどうしてか。各地での整備費用計算はどのようにおこなわれたのか。その積算明細を明示すること。
7、「検証・検討の結果」を粉飾した責任をとり、関係当事者を含めてやり直す意思があるか。
連絡先 福岡市早良区有田5丁目17-7
博多湾会議代表 荒木龍昇
電話 090―3602-3842 e-mail::f-lopas@hf.rim.or.jp
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(公印省略)
新病 第 18 号
平成20年8月8日
博多湾会議
代表 荒木 龍昇 様
こども病院の人工島移転中止を求める会
代表 脇 義重 様
福岡市長 吉 田 宏
(保健福祉局新病院創設担当)
「こども病院の人工島移転への抗議と公開質問」について(回答)
7月28日にいただいた標記質問につきましては,下記のとおり回答いたします。
記
1.について
昨年,約1年をかけて実施した検証・検討は,こども病院と市民病院を統合した新病院をアイランドシティに整備するとした当時の計画全体を白紙の状態に戻したうえで,医療行政の観点から見直すという公約に基づいて行ったものです。
その中でアイランドシティに移転するということについても,いろいろなご意見があることを踏まえてゼロからの検討を行ってきており,このようなプロセスをたどりながら見直しを行い,市民や患者ご家族の皆様へご説明を行ったうえで,市としての方針を決定したところです。
2.について
これまで,福岡市病院事業運営審議会や専門部会において,福岡県小児科医会会長などに委員としてご就任いただき,専門的見地からのご意見をいただいており,今般,同審議会からいただいた答申を尊重し,新病院の医療機能等について,市としての方針を決定したところです。
また,整備場所については,患者ご家族や市民への説明会も実施し,様々な形でいただいたご意見を参考にさせていただきながら,審議会答申を踏まえて,新病院で担うべき医療機能や規模を始め,敷地の活用性,療養環境,経済性,まちづくりの観点などを総合的に判断して決定したものです。
3.について
病院の経営シミュレーションにおいては,病院内部の運営に関することや診療報酬・患者の将来予測に関することなど,140以上に上る専門性の高い項目について一定の仮定を設けて試算する必要があります。
平成19年7月の「福岡市立病院経営分析報告書」作成の契約相手方は,平成18年度に保健福祉局において,新病院PFIアドバイザー業務を受託しており,必要とする新病院の運営体制や財務等について一定の知識とノウハウを有しております。
短期間で検証・検討を完了するためには,当該業者と契約することが不可欠であったと考えております。
4.について
当該業者は平成18年度に「新病院PFIアドバイザー業務」を受託し,本市のこども病院の状況を熟知しており,コンサルタント業者としてのこれまでの経験から,現地建替えについては課題が多いという認識のもとに,専門家として,その理由を明らかにするという主旨を表現したものと思われます。
5.①について
ローリングの費用項目は「検証・検討 報告書」の68ページに示している「仮設感染症病棟の建設」「設備移転・切り回し」「仮設通路の建設」などが挙げられます。
(参考:ローリングに伴う具体的な追加コスト等)
・来客者用の仮設駐車場にかかるコスト
・準備工事としての「設備移転・切り回し」「インフラ移転・切り回し」(※インフラに関しては造成工事が伴う。)にかかるコスト
・ローリング用地確保のための「仮設建物用地の確保(更地化)」「仮設建物の整備」(※仮設だが医療に必要な機能は満足する必要あり。)にかかるコスト
・仮設建物整備に伴う「既存建物の改造(仮設出入り口の工事)」「仮設通路の建設」にかかるコスト
・通常より静音性が求められる解体工事にかかるコスト
・ローリング工事の影響を最小化する対策として「既存建物の改造(防音工事、防震工事、防塵工事)」にかかるコスト
・医療行為に影響を与えないための「静音性の高い特殊工法の採用」にかかるコスト
・仮設期間が長期化することによる「管理コスト」「リースコスト」のアップ
・工程が複雑化することによる「管理コスト」のアップ
・工事中の安全性強化に伴うコストアップ
・工事時間が制約されることによる効率性のダウン
・作業用地・資材用地・工事用車両用地が少ないことによる効率性のダウン
・機能移転に伴う「引越コスト」
5.②について
検証・検討では建て替え費用については,新病院の詳細が未定であり,また,建替え手順が具体的でない段階であることから,積み上げによる算出は困難であったことから参考程度の概算算出しか委託しておらず,結果的にローリング工事の経験豊富なゼネコンから費用の目安についてヒアリングを行ったものです。
5.③及び6について
平成19年7月の「福岡市立病院経営分析報告書」には整備費用が73億6千万円,ローリング費用は11億9千万円,合計で85億5千万円とされておりますが,その後の検討において当初の耐震工事から中間免震工事に前提条件を変更しており,一般的に中間免震工事は全体工事費の約15%増しとされていることから,「検証・検討報告書」における整備費用を85億5千万円と設定したものです。
従って,ご指摘のローリング費用はこの工事費用には含まれておりません。
7.について
検証・検討では,客観的な立場から手順を踏んで検討し,小児医療及び周産期医療等に特化した病院をアイランドシティに整備することが望ましいという報告をまとめ,新病院の医療機能や整備場所について,一定の方向性を示すことができたと考えております。
その後,福岡市病院事業運営審議会の答申や,市民等からいただいたご意見を踏まえながら,総合的な観点から医療機能,規模及び整備場所を決定したところです。
こども病院の老朽化,狭隘化は喫緊の課題であり,早急な事業化が必要でありますが,今後,基本構想の策定など行う中で,パブリックコメントや説明会を実施し,市民の皆様のご理解を得られるよう,十分ご説明しながら進めていきたいと考えております。
【担当課】
保健福祉局 新病院創設担当
電話番号:711-4305
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