福岡市耐震化促進計画についてのパブリックコメントが25日(金)で締め切られました。警固断層による地震発生率は30年間で0.3~6%とされています。この数字は阪神淡路大震災の数字と同じ程度のもので、福岡市も全国でも地震発生率が高いグループにはいるとしています。現在の耐震化率は住宅で72%(木造40%、共同住宅78%)、民間特定建築物(病院やデパートなど不特定多数の人が利用する施設)76%、市の施設全体で71%、市営住宅81%、緊急輸送道路の特定建築物78%、となっています。
耐震化促進計画では今後2025年までに、民間施設は90%、市の施設は95%、防災関連施設(庁舎や病院、学校施設など)は100%にする目標を設定しています。市の施設は計画的に進めることができますが、民間施設は計画通り進むかは費用の問題があり、新築や改築、改装がなければなかなか進まないのが現状です。確実の計画を進めるためには市民への啓発活動はもとより、助成について思い切った措置が必要と思われます。
また警固断層周辺について条例で地域を指定して、新築・改築の建築物に耐震基準の上乗せをする耐震化を義務づけるとしています。しかし、努力義務規定となっており、実効性に懸念が残ります。確実に実施するためには義務規定にするとともに、税制などの優遇措置などが必要と思われます。
また、東部地区青葉から筑紫野市吉木までの宇美断層も確認されています。市は取りあえずの緊急性はないとしていますが、矢張り地震の可能性について考慮しなければいけません。耐震化をできるだけ早く進める必要があります。
耐震化促進計画についての意見
1、住宅の耐震化を促進するためには助成金15.2%(30万円上限)では進まない。 市独自の上積みをすべきである。特に共同住宅で耐震改修した建築物に対する固定資産 税の減額などの誘導策を取るべきである。
2、特定建築物の耐震改修についても助成額の上乗せや税的措置等をすることで耐震改 修促進するべき。特に警固断層上および近隣施設については優先的に措置する必要があ る。
3、木造住宅で老人世帯などが住む耐震改修の見込めない住宅については、人的被害をな くすため寝室だけの補強を無償で(30万円程度できるといわれている)するべきであ る。
4、危険なブロック塀撤去と生垣への転換を進めるために、助成制度の拡充と個別指導を 強化すべきである。
5、警固断層周辺の指定地区の耐震基準の上乗せは努力義務規定ではなく義務規定とし、 税的優遇措置等をすることで耐震化を進めるべきである。