民主・自民の大連合に有権者は納得できるのか

Pocket

 民主・自民の党首会談という密室で大連合が話されていました。小沢代表は政策実現のために大連合の選択をしたとしていますが、果たして国民は受け入れることができるでしょうか。今回の参議院選挙での民主党の勝利は、小泉・阿部自民党政権が進めてきた「三位一体の改革」による地方の切り捨て、増税と医療問題・障がい者自立支援法等国民負担増、新市場主義による格差拡大、デタラメな年金問題、憲法改正問題に対する国民の審判でした。参議院で与党が少数派になるというねじれ国会で、初めて自民・公明の数の横暴に歯止めがかかり、年金問題、C型肝炎問題、水俣病問題、防衛省守屋前事務次官の問題が国民の前に明らかにされたのです。ねじれ国会で国の意思決定ができないと自民党は言っていますが、ねじれ国会だからこそ本来の民主主義が機能し、緊張感が出ているのです。国会の役割は、それぞれの政策についてとことん議論し、必要な法律を作ることです。今の閉塞感を打ち破るというのであれば、解散総選挙で民意を図るべきです。
 今回の大連合が党首会談の密室で話されたことについて、民主党支持者だけではなく国民に受け入れられるとは思えません。民主党に投票した人は政権交代を期待したのであって、野合を求めた訳ではないと思います。小沢代表辞任は民主党内の揺さぶりであり、政界再編への戦術に見えます。党首会談による密室での大連合協議と小沢代表の辞任は、自民党に利することがあっても、国民に利することはないと思います。