2007年1月30日
議題:請願審査
1)地下鉄空港線の延伸についての請願
2)城南区鳥飼5丁目ワンルームマンションについて
1)地下鉄空港線の延伸についての請願
この請願は空港周辺3自治協議会が中心に出している請願である。市は採算性が乏しいため、中長期的課題として検討すると回答している。東平尾公園までの延伸約2kmでも約500億円の費用がかかる。周辺の状況を見れば採算性が見込めないことは明らかであり、七隈線の二の舞をすべきでない。紹介議員になった地元議員などは採算性だけでなく空港被害をガンマンしている住民の立場を斟酌して延伸をすべきといっているが、今の福岡市の財政状況や少子高齢化が進み人口減少が始まろうとしている状況を見れば無茶な要求といえる。住民が求めているのは地下鉄の延伸なのか、それとも交通の確保なのかハッキリさせる必要がある。住民が主張する地下鉄を延伸すれば街づくりが進むということは短絡的であり、市の責任としてはトータルな交通政策として検討するである。因みに東平尾公園周辺は国体開催を機に道路の拡幅・整備がされ、バス路線も1日70便以上あり、交通整備が遅れている訳ではない。アビスパの試合などイベント開催時に一時的に渋滞が生じているだけである。私の立場からいえば地下鉄延伸は無駄な公共事業である。もちろん私は紹介議員にはなっていない。
2)城南区鳥飼5丁目ワンルームマンションについて
このマンション建設は広島市の企業が投資を目的として販売するワンルームマンション計画でる。地域の住民は①周辺の状況に合わせて14階の計画を7階にしてほしい、②日照や電波障害、風害などの被害を解消すること、③ワンルームマンションではなくファミリータイプのマンションにしてほしいという要望を出しているが、事業者は採算性を理由に計画変更はしないとする意思を当初から変えていない。紛争防止条例では周辺の環境に対する配慮と良好な住民関係を築くこと、互譲の精神で話し合いで解決するように定めているが、事業者は条例を無視しており、悪質な事業者である。条例を守るよう市が強く指導することを求めた。
また、25㎡の部屋が30戸以上となる倍は常設の管理人をおかなければならないことになっているが、14階37戸のワンルームマンションの計画であるが、25㎡以下の部屋は27戸、35㎡程度の部屋を10戸として常駐の管理人をおかなくていいように脱法行為をしている。投資対象にすぐ転売するとしていることから、常設の管理人をおかずに安い価格で転売しやすくしているものと思われる。このような計画では、住民が様々な問題が起きたときに誰が責任を持つのか見えず、不安を持つことは理解出来る。事業者としての社会的責任をキチンと持つべきであり、市に強く指導を求めた。
ここのマンション問題は、敷地が商業地区と第2種中高層住居専用地区にまたがっているため容積率が商業地区400%、第2種中高層住居専用地区150%と極端に差があることにある。商業地区と第2種中高層住居専用地区との間に緩衝地区が設定されていないために、中低層住宅の隣に突如として高層ビルが建つことになる。都市計画における用途指定のあり方に問題がある。住宅政策との連携が取れていないために、地域の住宅状況と用途指定に整合性が取れていない。現状では鳥飼5丁目はもちろん他の地域でも今回同様の問題が起こり得る。都市整備局と建築局との政策のすりあわせを求めた。