18日の報道で、JOCは東京が有利であるという報告を出すことにしていることが明らかになった。山崎市長は不公正な報告として抗議に東京へ行った。山崎市長は30日のプレゼンテーション参加も拒否する発言をしており、恥の上塗りである。オリンピック招致の可能性がなくなった今、山崎市長の政治生命は消えたと言える。
東京が有利等判断は、オリンピック施設の中核をなす須崎埠頭の再開発について、地権者の同意がとれていないことから再開発の可能性が不確定であり、福岡市の財政状況が極めて悪いことにあることにある。財政状況が悪いことは当初から指摘されており、7割を超える市民が反対しているなかで、オリンピック招致の可能性はない。
11日の第1委員会でのオリンピック招致反対の請願審査で、共産党の市議が指摘していたようにJOCは実現可能性を重視しており、須崎埠頭再開発の可能性及び福岡市の財政問題がネックであることは明である。オリンピックはお金がかかる。JOCが7月25日の調査最終日に、福岡市の計画に含まれていないドーピングテストの施設など福岡市の計画以上に費用がかかることを指摘している。1000億円程度では済まないことをハッキリと指摘している。さらに、JOCでは2016年だけでなく2020年の招致に向けて国際競争をすることを求めており、招致費だけでも100億円はかかる。要はお金はなければ開催できないのが現実である。2012年大会がロンドンに決まった理由はブレア首相が国が全面的ににバックアップすることを約束したからだと云われている。200を超える競技種目を開催するための施設整備や1万6千名もの選手・役員のお世話、マスコミやメディア関係の対応など、お金がかかる構造は簡単には変わらない。
またIOCの基準では開催都市の市民の賛成が8割以上必要とされており、7割を超える市民が反対している福岡市が国際競争に勝てる理由がない。JOCは2020年に照準を合わせていると云われており2016年、2020年と継続して招致活動をすることが条件といわれている。このことからも福岡市は国内候補としては無理がある。
11日の請願審査では、民主、社民、共産が請願採択を求め、自民、公明、みらいが反対した。選挙の流れはオリンピック招致賛成か反対かの流れができた。与党各派に市民の抗議があると聞いており、オリンピック国内候補に福岡市が選ばれなければ山崎市長の再選は難しい。反山崎・反自民でまとまることになれば従来の選挙の構造を変えることができるが、現状では市長選のゆくえは8月30日後となる。