オリンピック招致について、
4月17日(月)~21日(金)
市役所前でプラカードを持って抗議をしました。
4月20日(木)
市長にオリンピック招致中止を申し入れ
4月29日(土)
”いらんばい!福岡オリンピック”の会50名で天神をデモ行進して、その後街頭署名をしました。
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申し入れ文
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2006年4月20日
福岡市長
山崎広太郎様
“いらんばい!福岡オリンピック”の会
博多湾会議
連絡先 博多会議事務局長 脇 義重
福岡市東区奈多1-6-13
オリンピック整備計画に抗議し、招致活動の中止を求めます!
アンケートをするなら、オリンピック招致の賛否を問うべきです!
市長、あなたは4月14日に福岡オリンピック整備計画を発表しました。その内容は私たちが懸念していたとおり、福岡市民に多大の負担を強いるものになっています。ただでさえ、総務省が新規に導入した実質公債費比率が全国最悪の22.8%に落ち込んでいることからも分かるとおり、市の財政は破綻寸前に立ち至っています。
計画概要によると整備関連費用は全体で4864億円と見積もられています。そのうち、福岡市が負担するのは970億円、その財源は市債発行700億円一般財源300億を充てようとしています。一見、市負担は少ないように見えます。しかし、この積算金額には不透明なことが多すぎます。実に全体金額の8割をしめている3800億円を費やして実施するという須崎埠頭再開発で、市は直接埠頭用地を買い取ることはせず、経済界や地権者と共同出資して「再開発会社」を設立し都市開発法に基づいて土地を買収するとしています。そして、商港区の指定を外してメーンスタジアムや選手村、商業施設などを建設し、オリンピック終了後は選手村の住宅3500戸の住宅やオフィスビル、商業施設など2462億円を民間に売却するとしています。これは博多湾人工島の失敗を教訓にしていない計画です。博多港開発株式会社は同島の民活事業として都市機能用地を埋め立て販売する計画を立てていましたが、造成土地処分ができず福岡市は増資、緊急融資を行った挙句に396億円で2工区分の埋立権を買い取り、市の直轄事業にしました。人工島では公有水面という海域を埋め立てましたが、今回は現に倉庫や製粉工場、物流センターがひしめく現在稼動中の地所を買い取るのですから、立ち退きを迫られた事業所の合意を得ることは難しいものになります。たとえ計画通り買収したとしても多額の金額がかかることは間違いなく、オリンピック終了後に高騰した地価で販売してその金額を回収するといっても実現の見込みは保証されていません。福岡市は「事業化検討委員会」の検証を待つと言っていますが、「再開発会社」が第2の博多港開発株式会社になり、福岡市財政を圧迫する事業になることは明白ではないでしょうか。
また、メーンスタジアムを福岡競艇場移設跡地に建てる計画ですがその移設費用は積算されているのか、メーンスタジアムの355億円など競技施設建造費が630億円内(札幌試算の1898億円)、交通インフラ整備費が427億円内(同10,365億円)で済むのか、国庫補助金が確実に付くのか、民間資金が思惑どおり集められるのかといった肝要な事項を市民に説明しないまま、また、札幌では毎年215億円と見積もられた後年の施設維持管理費を提示しないまま、市長が24日にJOCに立候補意思表明書を渡すことは無責任な行為であると言わざるをえません。
市負担は970億円だする根拠も薄弱ですが、財源として市債と一般財源を充てることも問題です。地方分権の柱として4月から自治体に認められている地方債の自由発行の財政基準である実質公債費比率18%以下に福岡市は達していません。福岡市は震災に見舞われた神戸市の22.0%、長野オリンピック財政負担から脱し切れていない長野県の20.1%より悪く、全国最悪の22.8%になっています。この借金財政からの脱却を図ることが市に課せられた緊急の責務であるはずです。重ねて700億円の市債を発行すれば新たな借金を次世代に残してしまいます。また、一般財源からも300億円支出しようとしています今、福岡市財政にオリンピックに費やす余裕はあるのでしょうか。現在、市は200億円の経費削減を図るという他に、市関連の手数料や使用料を上げる一方で老人医療費や国民保険の市負担額を削減し、学童保育を有料にするなど、市民負担を加重する政策を執っています。
また一方で、市長あなたは、3月市議会で副市長1名増員を提案し議会の承認を得ました。3名だった助役を2名に減員したのは他ならぬあなた自身だったのです。仕事量が増えたからだというが、オリンピックを福岡市に招致しようとするから仕事量が増えたのではありませんか。8月に候補地が決まってからでも副市長人事は間に合います。新しく副市長になった江頭和彦さんは元国交省九州地方整備局長であり人工島など博多港湾計画にあたった人です。敢えて、3月市議会に承認を求めて増員を急いだのは、4月の立候補意思表明から開催概要計画提示の6月にかけて、福岡市の都心再開発を同時に出発させようとしたからではありませんか。オリンピック開催と埠頭などの港湾地区再開発のために副市長人事を急いだのではありませんか。総額年間1億円に達する経費が新たにかかる副市長増員は妥当ではなく理由もありません。直に撤回すべきです。
市長、私たちは、姜尚中さんと磯崎新さんの紙面対談掲載も問題にしたいと思います。3月31日の朝日新聞に載ったこの広告は「2016オリンピックを博多湾に」という表題が入り、「2016年夏季オリンピック招致にむけ、国内候補として正式に名乗りを上げた福岡市。」というコピーが続けられていますら、2005年度に起きたオリンピック招致流用予算から支出されたものと思っていました。実際は広報公聴費からの支出でした。この“抜け道”方式がまかり通ると、支出費目はオリンピック仕向ではないが開催を実質的に支える他費目からの予算執行が次から次へと発生することになります。市長は2005年度4900万円予算を流用しましたが、招致に止まらず、開催ともなれば福岡市の全予算がオリンピック関連に支出されることになりかねません。しかも、通常7056万円かかる広告料金が8割近く減額されたことは、広告代理店電通と将来のオリンピック関連広告でどのような話し合いがあったか疑念の起こるところです。
市長、市民の多くがオリンピック福岡招致に反対しています。3月8日には僅か一月余りで7327名の招致反対請願署名が集まりました。また、民間の電話調査機関がアンケートをとったところ66%の市が、またTNCの調査では67%の市民が反対の意向を表明しました。市長は5月に、オリンピック開催を前提とした市民アンケートを実施しようとしています。しかし、市長が市民自治を標榜するのならオリンピック招致の賛否を問わなければなりません。札幌市長はデータを提示したうえで、是非を問う一万人市民アケートを実施し、反対が多かったことなどでオリンピック招致を見送りました。札幌市のように福岡市で賛否を問うアンケートが実施できるはずです。札幌市議会は招致決議を上げていますが、市民が反対し、市長が招致を断念しました。福岡市議会の招致決議を理由に賛否市民アンケートを実施しないのは「市民主体の市政」に反します。
市長、私たちはオリンピック招致を口実にした埠頭など臨海部と都心部分の再開発に反対です。市民にとっては子育て、老人福祉、健康保険などの充実、地震対策やアスベスト対策などへの手当て、対策と予算配分が必要なのです。市民の7割が反対しているオリンピック招致に税金を投入すべきではありません。
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