9月7日(水):財団法人福岡市防災協会審査
9月12日(月):福岡市住宅供給公社審査
1、福岡市防災協会
防災協会は福岡市が100%出資する外郭団体である。理事長は指定管理者制度に移行したため、これまで消防局長が兼任していたが今年から民間から常勤を採用となった。今年から防災協会は市の防災センターの指定管理者に指定されている。派遣職員は12名、嘱託職員13名となっている。
運営費は福岡市石油防災協会など会員5団体の会費、市の百道浜にある防災センターの管理・運営、火災予防等防災教育活動等受託事業よる受託費、消防設備士試験準備講習会等講習事業による受講費や連結送水管試験のどの事業収入、消火器や非常用持ち出し品等の防災用品の販売よる収入である。事業は福岡市からの受託事業としてである。
福岡西方沖地震を経験し、防災の取り組み内容について尋ねた。これまで防火中心の事業であったが、出前講座も震災対策を行う、防災センターのガイダンスシアターも西方沖地震の状況を映す、小学校の副読本も震災対策を盛り込むなど変えている。
また、防火条例が改正され、新築は平成18年6月から、既存の住宅は平成20年6月から火災報知器を寝室に設置することが義務づけられることに関連し、防災協会としての取り組みを尋ねた。新築について設置状況を把握しているかという問いに、平成18年6月から義務づけられるので把握していないと言うことである。しかし、全ての住宅に設置義務が生じるのであれば、施行前であっても設置を進めるべきである。建設業界に情宣しているとしているが、取り組みに問題があることを指摘した。
2,福岡市住宅供給公社
福岡市住宅供給公社の構造的な問題は、分譲住宅事業の販売損失と借り上げ型特定優良賃貸中他の空き家問題である。レークヒルズ野多目の分譲事業で平成16年度は約4億円の損失、人工島で約1億円の損失を出している。その大きな原因は地価下落に併せて販売価格を下げたことによる。またその他雑損処理として既存愛宕浜ウェーブコースト6番館、8番館、レークヒルズ野多目1番館8番館、北側、など継続販売分8800万円、リーフタウン下原定期借地権分350万円、そして人工島約7270万円など計2億円余の処理をしている。人工島の土地処分に絡み2億円近い損失を被っている。
また借り上げ型特定賃貸住宅は751戸のうち111戸が空き家となっており、平成16年度で6500万円の欠損を出している。借り上げ型特定優良住宅は、都心部回帰を進めるため、補助金を出して良質な住宅を民間に建設させ、それを住宅供給公社が借り上げ、中間所得層を対象として貸し付けるものである。借り上げであるため、空き家になっても家賃を払い続けなければならない。空き家が増えている理由は、傾斜家賃であるため、古くなるにもかかわらず家賃が上がっていくこと、また借り上げであるため家主は努力しなくてよいことにある。借り上げ住宅制度は将来的には大きな問題である。
分譲事業で7億円の損失を出し、住宅宅地分譲事業準備金を7億円取りくずことになり、準備金の残高はあとわずか20億円となっている。私は住宅拠旧校舎が分譲する社会定必要瀬はなくなっており、分譲事業はやめて管理に徹すべきと主張した。しかし、住宅供給公社は民間では出来なせ動的な役割があるとして、分譲事業からの全面撤退をしなかった。その大きな理由は人工島事業において市の住宅拠旧校舎が分譲事業を継続することを予定しているためと考える。それは市長の銀行に対する損失保証を履行するため、あるいは博多港開発第二工区(市第5工区)における分譲事業を予定しているからと思われる。
ここにも人工島事業の陰がある。