2005年8月9日(水)
議題:請願審査
1)マンション建設計画の変更について(西区姪の浜6丁目)
2)福岡県西方沖地震に伴う被災者住民への公的住宅の無償使用等の支援について
1)マンション建設計画の変更について
このマンション問題は西区姪の浜、地下鉄姪浜駅北側の国道220号線に接して建設されるワンルームマンションに関してである。請願者はワンルームマンションの北に隣接する11階建てマンションの住民である。問題の地区は国道に隣接する商業地区に指定されており、建築の規制や日照の規制はない。しかし、住居施設であるマンションと隣接する建築物であれば住環境に配慮して建設されるべきである。
これまで住民とワンルームマンション建築業者と協議により、ワンルームマンションは当初14階であったものを10階に、戸数80戸を72戸に、境界面を60㎝から130㎝に移動、ごみ置き場を道路側に移動、プロパンガスボンベ置き場を建物側に移動、駐車場台数を16台から22台に増やすなどの変更をしている。住民は話し合いがつくまで確認申請をしないと言っていたにもかかわらず確認申請を行ったと反発している。ワンルームマンションの管理の問題がこれまでも起こっており、管理のあり方については住民と十分協議が必要と思われる。
委員会としては今後も鋭意協議をするように求めて継続審議とした。
今回の問題をみて、商業地区における住宅に供する建築物を建てるときのルールが必要ではないかと考える。商業地区においては建築規制がないため、マンションに隣接する建築物を建てるときには必ず問題となる。マンション建設時に建坪率や敷地境界からの距離等将来生じることが予測される事態に備えて指導がなされるべきである。また、住居のための建築物が立てられる地域とそうでない地域の区分をより厳密にする必要がある。
2)福岡県西方沖地震に伴う被災者住民への公的住宅の無償使用等の支援について
この請願は中億の地震被災マンション住民が福岡市に対してマンション再建支援を求めるものである。請願内容から、第2委員会と第4委員会に分割されて付託された。被災住宅再建支援金については保健福祉局所管であるので、第2委員会に付託され、公的住宅の無償使用等の支援については建築局所管であり、第4委員会付託となった。
まず、第4委員会の付託ではないが、被災住宅再建支援機についての考えを聞いた。福岡市は北崎、志賀島、勝馬の3校区については地域のコミュニティを維持するという理由で年齢制限・所得制限なしで建て替え300万円、補修150万円を上限に支援金支給するとしている。他の地域では年齢制限・所得制限が設けられ、事実上多くの市民は対象とならない制度である。議会でも年齢制限・所得制限の撤廃を求めているが、市は国の補完的事業であり、また大規模災害時を想定すると撤廃できないとしている。しかし、年齢制限・所得制限を撤廃しても費用は4億5千万円程度であり、福岡市は財政的に可能な額である。住宅は個人財産としてみるのではなく生活再建の基盤であり、被災住宅再建支援金支給の所得制限等撤廃することを求めた。局長は住宅が生活再建の基盤であることは認めたが、あくまでも国の補完的施策ということを繰り返した。
次に、付託された議案についてただした。被災者は現在の住宅ローンに加え新たな負債を負わなければならず、補修期間中の公的住宅の無償使用を支援策として認めるよう求めた。市は、市営住宅の応募者は多く、負担の公平を確保するために応納で負担してもらうとしている。負担の公平の問題と災害時における支援策とは異なる問題であり可能な支援をすべきとして、住民が求めている補修時における公的施設の無償使用および民間住宅使用の補助を強く求めた。
請願は継続審議とした。