2005年8月18日(木)
午前:移転状況等の説明
午後:現地視察
午前
移転の新築状況、伊都キャンパスについて、第1期開校の対応状況等について、九州大学学術研究都市構想の推進について、移転先のまちづくりについて、移転跡地についての説明がなされた。
1、移転状況について
移転スケジュールは財政的な問題から平成16年9月に移転計画を、平成27終了予定を4年遅らせ平成31年終了に変更。工学部の移転は今年10月に第1期移転がし、第2期移転を来年4月、平成19年に工学系移転完了。平成20年から土地の福岡市からの再取得を優先させ平成25人に土地の取得を完了させるとしている。理学系・文系の移転は平成24年からとし、最後に農学系が移転するとなっている。平成16年度時点での土地再取得は114.4㌶(43%)、275億円となっている。平成17年度の土地再取得は10.4㌶、30.4億円の予算が付いた。これは概算要求額76億円の半分以下となっている。国の公共事業マイナス3%シーリングが求められており、文科省は土地詐取特の費用は認めているというものの、他の設備費や建築費、移転費など併せての予算要求であり、厳し状況は否めない。地元議員から平成31年以降に計画は延びことはないのかという質問に、九大当局は単年度毎の予算要求であり、遅れることがないように予算折衝をすると答え、遅れる可能性がにじみ出ていた。
土地の造成状況は平成16年度で第1工区の1期、2期、第2工区の一部が竣工、第3工区の造成と第2工区の残りの造成が始まっている。就航面積は103㌶、58%である。工学系研究棟等の建築は逐次進んでいる。
2、開校時の対応
平成17年功期の移転に伴う学生へのアンケートから、必要な受託数約600戸は伊都周辺で確保されるということである。
交通アクセスは、JR筑肥線が9月27日に新駅(駅名、九大学研都市駅)を開業。昭和バスが新駅から東回りと西回りの2ルートで1日約40往復、所要時間15分、料金は330円、学生割引回数券では192円。西鉄が博多駅、天神経由で1日30往復、所要時間は博多駅から約50分、天神から約40分、料金は博多駅から650円、天神から600円。天神、博多以外は大学までノンストップ。学生はゑこるカードが使える。
新駅の駐輪場は400台(将来1500台)、当面は無料。
通学するのに少し高いのではという意見が出された。また、地域住民が大学から西鉄バスを利用できるように大学に地域住民用の駐輪場を設置できないかという意見が出されたが、想定外で今後検討するということであった。
3、九州大学学術研究都市構想の推進
産学共同研究開発支援、交流支援、事業立地支援等を進めるため(財)九州大学学術研究と死す新機構が作られている。財界9200万円、福岡県、福岡市各4600万円、前原市、志摩町各700万円、二条町200万円、系2億円の基本財産と名手いる。運営費は各団体に加えて九大も負担。
福岡市は、中核施設として産学連携センターを地元コンサルタント会社に350万円で調査委託している。しかし、九大ではまだ具体的検討はなされていない。委員から、ソフトリサーチパークの例を見ても、無駄な施設になるのではないかという指摘がなされた。
4、移転先のまちづくり
移転先では新駅周辺では市施工の伊都土地区画整理事業が、隣接する田尻地区では組合施工の田尻土地区画整理事業がなされている。都市基盤として学園通線は、国道202号線と周船寺川までの区間1.4kmが未着工となっており、市は平成31年を目途に整備するとしている。遅れている理由は、道路だけを買収して通すのか、土地区画整理事業として整備すのかが決まっていないことによる。土地区画整理事業になれば、地権者の合意に時間がかかること、巨額な費用が掛かり施工主体をどうするのかも大きな問題となる。委員から、道路単独でも早く通すように要望が出された。
5、跡地利用について
六本松は裁判所、検察庁、弁護士会館等が南側半分に移転することがほぼ確定的である。残りについては道路整備と広場の設置、商業施設や住居が検討されている。委員から、周辺住民から既存の施設の利用を求める要望が出されていることについて指摘がなされた。市は、既存施設は耐震性がなく、バリアフリーにもなっていいないことなどをあげて、利用することを否定した。
午後
バスにて現地視察をした。現地では入り口近くに設置されている「ビッグオレンジ」という名称のインフォメーションセンターにて説明を受けた。その後キャンパス内をバスで移動、雨が降り始めたため、全てバス内からの視察であった。地下水が使えないため、使用する水の4分の3は再生使用する。そのための給水センタがビッグオレンジの向かいに完成していた。道路の下は共同溝がはしっており、上下水道、電力等のラインが繋がっている。工学部の建物は1,2階が教室と学生が自習やたむろ出来るスペースとなっている。教官の部屋は8部屋単位で、中間にバーが設置され、そこで手洗いや酒を飲むなど休憩が出来るようになっている。個室には水はない。バーで意見交換などが出来ることを期待しているという。長期に亘り工事が続くことから、学生の負担が心配される。