人工島建設を福岡市が肩代わりしようとしていることに抗議

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 山崎市長は昨日の記者会見で、人工島博多港開発第2工区を福岡市が手がけることも視野に入れていると発言しています。福岡市が博多港開発の肩代わりをするためには、これまで使った工事費400億円を博多港開発に支払う必要があります。さらに、その後の埋立費用は350億円を超えるといわれており、莫大な税金を投入しなければならなくなります。山崎市長はこの費用については市債を発行すれば出来るといっています。しかし、これは市民の借金であり、市長のお金ではないんです。誰の責任でこんな借金をつくるつもりでしょうか。
 埋め立てた土地は市有地となり、産業構造、社会構造が変わり、土地需要はなくなっている中で何に使うつもりなんでしょうか。また固定資産税は入らなくなる、また売れずに長期に土地を抱え込むことになり金利負担はいっそう大きくなるなど、市民の借金はさらに増えることになります。誰がこの責任をとるのでしょうか。もし、市長が博多港開発の替わりに福岡市が第2工区の埋立を行うことを決めたなら、市長に対する住民監査請求も含めた責任追及が必要です。
 人工島の破綻は明らかです。直ちに中止を求めます。本日は市長へ抗議にいきます。

                            平成16年2月13日

       福岡市による埋め立て代行への抗議

福岡市長 山崎広太郎 殿
                     人工島点検を点検する会 代表 荒木龍昇
                         博多湾市民の会 代表 安東 毅
                         博多湾会議 事務局長 脇 義重

 山崎市長は2月11日、人工島事業について、博多港開発㈱が担当する2工区の埋立を
福岡市が代行することを検討中と発表しました。事業そのものの根本的な見直しを行なう
ことなしに、福岡市が博多港開発の事業を肩代わりすることは、巨額の事業費をそのまま
税金によって負担することになり許されることではありません。

 1)福岡市は免許期間延長を許可した責任を負うべきである。
   福岡市は1月23日に博多港開発㈱に対し埋立免許の期間延長を許可したばかり
  である。埋立事業の肩代わりをしなければ事業を継続できないような会社に何故免許
  の期間延長を許可したのか?福岡市は免許の期間延長を許可した責任を問われなけれ
  ばならない。

 2)採算のとれない事業に巨額の税金を投入することは許されない。
   博多港開発㈱2工区の事業費は900億円といわれる。本来、市に負担をかけない
  独立採算事業であるこの事業に、採算が取れないからといって全面的に税金を投入す
  るようなことは許されることではない。独立採算事業として破綻した以上は、いった
  ん事業を中止して、土地利用のあり方、事業主体、資金調達の仕方など根本的に事業
  を見直す事が不可欠である。
   このようなことが続けられれば、行き詰まった事業を税金で肩代わりすることが大
  手を振ってまかり通ることになり、税金の無駄遣いが際限なく繰り返されることにな
  る。まさに「なし崩し的な税金投入」である。

 私たちは山崎市長に、直ちに博多港開発㈱の免許期間延長を取り消し、埋め立て事業を
いったん中止したうえで、情報公開と、市民参加の原則のもとに早急に事業の抜本的な見
直しに着手する事を要求します。