新北九州空港を視察してきました
7月11日(金)10時から12時
新福岡空港ストップ連絡会で新北九州空港予定地の視察に行ってきました。北九州市の海事広報船「みらい」で空港予定地まで2時間の予定で案内していただきました。船は門司港レトロ地区の船だまりから出て関門橋大橋の下を通り、田野浦コンテナターミナル前を通過して予定地まで行きました。天候は曇りでしたが門司港に帰るまでは雨に遭いませんでした。人工島は南から苅田工区(苅田町エリア)、中央部は第1工区、北側は東西に分けて埋め立てされています。苅田工区は竣工、第1工区は盛り土で地盤改良中、東側の第2工区は埋め立てが終わり地盤改良のためドレーンを打ち込んでおり、西側の第3工区は護岸が終わった状態でした。私たちは第1工区の端、第3工区の境界付近に上陸し、説明用の展望台で北九州市職員と国土交通省広報係長から説明を受けました。
南北4.1km、東西900m、面積373ha、2500mの滑走路と8のバースを持つエプロン(駐機場)が計画されています。2005年開港予定、埋め立ておよび滑走路の整備で約1000億円ということでした。曽根干潟から約3km沖合にあり、南端と陸上部をつなぐ橋は9割近く完成していました。この橋を架ける事業費は約700億円とのこと。埋め立ておよび滑走路の整備は国、アクセス道路は県道、空港ターミナルビルは第三セクターによる経営、将来(10年後くらい)は小倉駅から鉄軌道をつなぐ計画が検討されているということでした。足立山の下から空港までトンネルでつなぐ計画で、事業費は約1000億円ということです。
海上なので騒音問題はないようですが、問題はアクセスにあると感じました。また水深が7メートルということ、浚渫土砂による埋め立てということで建設費は1000億円、新宮沖の計画に比べると15から20分の1と格安の事業となっています。しかし、潮流の変化や近くに曽根干潟があることから、渡り鳥や漁業への影響は避けられないと感じました。新宮沖の計画は520ha、新北九州空港の約1.4倍です。新宮沖に計画された新福岡空港の大きさを改めて感じました。
最後に、海事広報船「みらい」でビデオによる新北九州空港の説明がありました。ビデオを見てつい笑ってしまいましたが、新北九州空港が利便性が高いことをアピールしており、需要増大による福岡空港が逼迫している状況で新北九州空港の必要性を訴えていました。空港予定地の上でも、北九州市の職員も福岡空港と新北九州空港との機能分担を説明していました。