7月19日(土)、20日(日)愛知県春日井市で開催された「ダイオキシン問題全国交流集会2003inあいち」に参加しました。ダイオキシン問題は1999年にダイオキシン対策特別措置法が制定されましたが、排出量が削減されていると言われていますが、私たちの生活を取り巻く状況は改善されていません。今回の全国集会での問題は、(1)産廃の不法投棄が相変わらず増えていること、(2)ダイオキシン対策と称して大型焼却炉が建設され、ゴミ減量が進まないこと、(3)食品のダイオキシン汚染が深刻な状況になっていることが議論されました。
ダイオキシン削減には、ゴミになるものは造らない、使わない生活をして消却をしないこと、塩化ビニルなど塩素化合物は使わないことが基本です。ところが、環境ビジネスとして、全国各地で、一般廃棄物(心が出すゴミ)処分の広域化と大規模な焼却炉建設が進められています。地球温暖化の問題からも消却は問題です。しかし、サーマルリサイクルと称してゴミ発電などを国は進め、大規模な焼却場建設が各地で行われています。結果的にゴミを増やすことになっています。
また、私たちの食事からのダイオキシン摂取量は全国平均で2.25pg/kg/日となっており、国は国が決めた基準の4pg/kg/日をした待っているので安全と行っています。しかし、全国的にには7pg/kg/日を接種している地域もあり、個人差も考えると決して安心できません。WHO(世界保健機構)では1pg/kg/日以下を目指すとしており、EU(欧州連合)は2pg/kg/日としており、また動物の飼料に基準も厳しく定めています。日本でもBSE(牛海綿状脳症)問題から食品安全基本法ができていますが、ダイオキシン摂取量を減らすための具体的規制はできていません。国にTDI(耐容一日摂取量)を1pg/kg/日にすることと、摂取量を減らすための具体的規制を求めることになりました。
「ダイオキシン 神話の終焉」というダイオキシンは危険ではないという本が出されており、世界的な化学物質による汚染や環境ホルモン問題にみられるような危機的状況を否定する主張がなされています。これまでダイオキシン問題を指摘してきた科学者の方たちも非科学的な主張にあきれている状況ですが、一部のマスコミなどでは評価され、また産廃業者などには活用されているようです。安全性の考え方をキチンと持つ必要性を感じています。
19日(土)は瀬戸市の産廃処分場見学でしたが、19日(土)は大雨のため新幹線に乗れず、参加できませんでした。瀬戸市では水源地周辺に約60カ所の中間処理場や産廃処分場建設があり、いまも建設計画が続いているということです。
20日(日)、春日井市「レディアン春日井」で交流集会がありました。現地からの報告で、愛知万博の海上には、土壌改良材として産廃処分場場の土壌が持ち込まれており、問題となっています。万博主催者側は、購入土砂なので有価物と居直っているということです。全国の報告から、気になったことは、酸化チタンの廃棄物が土壌改良材として販売されていることです。酸化チタンの原料である「イルミナイト」には放射性物質が含まれており、その廃棄物が「フェロシルト」という土壌改良材に使われていると言うことです。酸化チタンは光触媒として注目され、世界的に大量に使われる動きがあります。今後の大きな問題になりそうです。